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尾西食品 荒川区10校中学生が防災提言 約800件の調査データを基に

防災・備蓄食の尾西食品は、昨年から中学生を対象とした荒川区防災対策会議に全面協力しており、31日に荒川区立生涯学習センターで開かれた第2回防災対策会議をサポートした。会議では、これまで東京大学大学院情報学環の開沼博准教授(総合防災情報研究センター准教授)を迎えたトークセッションや、中学生と家族の防災対策に関する実態調査を踏まえたデータ分析、炊き出し体験などを通して、中学生の防災に対する意識高揚を目指してきた。今回は防災対策実態調査を基にした意見発表会という形をとり、荒川区の10校の防災部員より、約800件の調査データを基にした提案が発表された。

 調査結果から「9割以上が自分専用のスマホ・携帯電話を持っている」「情報入手の手段としてテレビが圧倒的。ラジオを使ったことがない人も多い」「LINE、YouTubeが卓越し、Facebookはほぼゼロ。利用が二極化するSNSも」「地震・水害が想像されやすい。風害は被害を小さく見積もる傾向」「20km未満の近距離通勤(徒歩での帰宅を検討できる層)が卓越」「半数以上が食料・飲料水を備蓄。ただし4分の1は分からないと回答」「食料・飲料以外の備蓄もある程度進行。一方で個人差が大きい」などがポイントとして浮上。これらを踏まえて各校から具体的な防災対策提案が行われた。

これについて開沼准教授は、「中学生が災害に向き合ったことは意義深かった。だが大人がいない時でも災害は起こる。想定外のことをどう想定して行くかを自分の頭で考えることが大事。LINEなど次世代メディアとどう向き合えるかを考え直す必要もある」など指摘。大人自身は家のどこに備蓄品を常備しているか、ラジオはどこにあるかなど知らないケースもあり、「子どもが学ぶと大人はあせる。中学生の発見が大人の意識変化につながる」と語った。

開沼博准教授(左)と栗田雅彦取締役
開沼博准教授(左)と栗田雅彦取締役

総評の中で尾西食品の栗田雅彦取締役は、「災害時には疑わしいSNS情報もあり、何が正しいかを見極める目を養うことが重要。今回の発表を基にして、ぜひとも行動に移してほしい」と提言。開沼准教授は「習慣化が大事」「デジタルとアナログの両立が重要」とまとめたうえで、荒川区と環境省による災害時のペットの扱いを例にして、環境省は避難所へのペット同伴を許しているが、避難所を運営する立場の荒川区は、ペットが一緒だと衛生状態が悪くなることを理由に、ペットは避難所には入れないこととし、「災害時には、いろいろな矛盾が起こる。研究とは答えがひとつでないものを、どう考えて行くかが研究だ」と提言。「今回の取り組みが、産官学・地域連携防災モデルとして、他の地域にも広げて行くことが大事」と締めくくった。

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