名古屋市の食品卸・西山商事は10月9日、名古屋国際会議場で「2024年 年末謝恩 食品・乾物展示商談会」を開催した。当日は取引先・得意先から185社・300人超が来場。176社(一般105、チルド18、業務用15、ギフト38)が出展し、今秋冬の新商品や注目商品を広く取り揃えた。
開会式で同社・西山徹社長も「ここから年末商戦、ギフト展開のキックオフになれば」と語った。
同社オリジナル企画では、定番企画の「ギフト・歳暮」や「防災関連」をはじめ、「簡便・時短」「健康」「冬のあったか麺」などを特集。業務用では「エスニック商材」や「タイパ商材」にスポットを当てた。
「防災関連」は、今年は特に関心が高まっているとのことで、既存取扱店に加えて、一般店やギフト店からも問い合わせが増加。景品ルートでも、今まではカップ麺やコーヒーなどが多かったが、セット米飯やレトルトなどの引き合いが強まっているという。本部も「防災関連商品は年々数字を伸ばしているが、今後は既存ルート以外にも広く販路を増やしていきたい」とする。
業務用の「エスニック商材」は学校や企業向け食堂などがターゲット。「これまで弱かった分野にも乗り出して、新規ルート開拓につなげていきたい」(同)。
同社の前8月期業績は、売上高は前年をクリアしたものの、粗利が若干のマイナスで着地。一部価格改定の遅れが影響したが、現在は改善されつつあるという。人件費の上昇に対しては、物流の効率化などで吸収を図った。
チャネル別で見ると、景品ルートが好調となった。乾物や業務用は苦戦した。
今期は売上高1~2%増、粗利3~4%増を計画。価格改定の浸透と付加価値商品強化で目標達成を目指す。
「今年のスローガンは『もっと考えよう、もっと工夫しよう』と定めた。今まで考えられなかったことが起きる時代、今まで以上の変化が起きる時代だが、もっと真剣に考えて物事に取り組んでいくことで、突破口が開けるのではないか」(西山社長)。