キユーピーと日清オイリオグループは共同で、家庭で使うドレッシングや食用油の使用済みPETボトルのリサイクルに向けた取り組みを開始する。両社は社会課題に対応すべく、プラスチック容器の軽量化に加え、バイオマス素材や再生プラスチックの使用、リサイクルの仕組みの整備などに取り組んできた。一方、油が付着したPETボトルはリサイクルの洗浄工程で油が残り再生PETの品質に影響を与えることから、サーマルリサイクルとして利用されることが多かった。こうした現状に対し、油を原材料とした商品を展開する両社が協働することで、油を使用した商品のPETボトルが資源循環できる社会を目指す。
油付きPETボトルのリサイクルを社会実装させるには、再生技術の実証と回収の仕組みづくりが必須になる。両社ともラボレベルでのボトルの洗浄評価は済んでおり、今回の取り組みでは実機を使った再生原料の製造と、試験ボトルの作製、食品容器としての品質を評価する。
回収の仕組みの構築に向けたアプローチは5月29日から11月30日まで、千葉市内のイオン、イオンスタイル8店舗に回収ボックスを設置し、家庭で使用した油付きPETボトル(両社以外の商品も含む)を収集。家庭での使用済み食用油ボトルは油を出し切った状態で、ドレッシングは容器を水ですすぎ、ともにラベルを剥がした状態で回収ボックスに入れてもらう流れ。
今後は油を使う商品を手掛ける食品メーカーや、容器メーカー、地方自治体らの参画により社会実装につなげる考え。両社の回収対象品目はキユーピーがドレッシング44品、日清オイリオグループが家庭用食用油49品、ドレッシング20品。