小売CVSファミマ 従業員名札に手話・筆談マーク 買物時のサポート体制を強化

ファミマ 従業員名札に手話・筆談マーク 買物時のサポート体制を強化

ファミリーマートは4月1日から、店舗従業員の名札に「手話であいさつができる」「筆談で対応可能」なことを伝えるマークの表示を、新宿スポーツセンター店(東京都新宿区)で開始した。聴覚や言語に障がいがある人をはじめ、顧客とのコミュニケーションを強化し、買い物時のサポートにつなげる。

今回、手話検定の資格を持つファミリーマート社員が指導役となり、手話のあいさつや買い物をサポートする筆談を中心とした講習会を実施した。

参加した従業員は、必要に応じて「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」「筆談致しますか」の6種類のあいさつと、筆談による買い物サポートを行う。

同社はこれまで、希望の商品や要望を指さしで伝えるボードタイプの「コミュニケーション支援ツール」の設置や、同ツールを「ファミペイ」に表示する機能などを通して、サポート体制を強化してきた。

「コミュニケーション支援ツール」を提示する従業員
「コミュニケーション支援ツール」を提示する従業員

4月3日、取材に応じた大澤寛之サステナビリティ推進部副部長は「お客様からアクションをしていただくのは、人によっては壁を感じる方もいる。店員が支援マークをつけていれば一番分かりやすく、支援ツールを使うハードルも低くなる」と狙いを語る。

店舗でのサポートの重要性も指摘する。「商品でも例えばユニバーサルカラーなどで配慮しているが、実際の買い物シーンではパッケージの違いが分かりにくかったりする。障がいがある方以外にも、車椅子で困っている方や高齢者など幅広くサポートできるといい」と述べる。

新宿スポーツセンター店は、公益財団法人新宿区勤労者・仕事支援センターと連携し、障がいがある人の自立に向けた就労体験の場を提供している。従業員のなかでも協力的な環境があることから、まずは同店でのトライアルを通して顧客や従業員の意見を検証し、社員や加盟店に情報を提供した後、実施店舗の拡大も検討していく。

なお、24年4月1日に施行された「改正障害者差別解消法施行」では、これまで民間事業者で努力義務とされていた障害者への合理的配慮の提供が法的義務に改正された。同社も今回の取り組みを含めサポート体制を一層強化していく考え。

関連記事

インタビュー特集

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。