「午後の紅茶」の本格無糖紅茶が期間限定発売 3種のスリランカ茶葉×アールグレイで香りを追求 止渇性とご褒美感を両立

 この夏、キリンビバレッジの「午後の紅茶」から香りにこだわった本格無糖紅茶飲料が登場する。

 商品名は「午後の紅茶 TEA SELECTION(ティーセレクション)アールグレイアイスティー」。

 新たに立ち上げた「ティーセレクション」シリーズの第一弾商品として7月11日から期間限定発売される。

 同商品は、香りが楽しめる無糖茶市場が拡大傾向にあることを受けて、止渇性と報酬感・ご褒美感のニーズを満たすべく開発された。

 開発の背景について、取材に応じたキリンビバレッジの内藤礼マーケティング部ブランド担当主任は「飲料は特に夏、止渇ニーズが大きいことから、夏にすっきり飲めるおいしい味わいを目指しつつ、お客様の期待が高まる贅沢や報酬といった情緒的な紅茶本来の価値を前面に押し出した」と説明する。

キリンビバレッジの内藤礼マーケティング部ブランド担当主任 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
キリンビバレッジの内藤礼マーケティング部ブランド担当主任

 止渇性と情緒的価値を両立させるため、こだわったのが香り。

 「贅沢や報酬への期待は、香りへの期待と相関関係にあることがブランド調査で判明した」という。

 香りを追求するため、同商品には3種類のスリランカ産茶葉を使用。ベースの茶葉に、すっきりとした紅茶の味わいのキャンディ茶葉を65%使用し、これに、華やかな香りが特長のディンブラ茶葉を25%、爽やかな香りが特長のウバ茶葉を10%ブレンドした。

 茶葉そのものが持つ香りにアールグレイならではのベルガモット(柑橘)の香りをかけあわせて複雑な香りと味覚を実現した。

 具体的には「キャップを開けた飲む瞬間に、爽やかな柑橘の香りがグッと感じられ、その後に、ディンブラ茶葉の華やかな香りと優雅な味わいが感じられる。心地よい余韻も特徴で、ウバ茶葉の爽快な香りが通り抜けるようになっている」。

 フレーバーの選定にあたっては「お客様のアールグレイに対する期待が高く、紅茶の本質的なおいしさをしっかり伝えるべく定番のフレーバーを採用して、そのまま商品名にした」。

「午後の紅茶 TEA SELECTION(ティーセレクション)アールグレイアイスティー」のキービジュアル - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「午後の紅茶 TEA SELECTION(ティーセレクション)アールグレイアイスティー」のキービジュアル

 コミュニケーションターゲットは20‐40代女性。幅広い層に飲まれることを想定している。

 糖分の摂取を控える新規ユーザーの獲得も想定。
 「従来のペットボトルの紅茶飲料は良くも悪くも少しジュースのようなうす甘のイメージがある。今回、うす甘のイメージで買われなかった方にも手に取ってもらえる可能性がある」と期待を寄せる。

 コミュニケーションは、キービジュアルをフル活用して展開していく。

 「言葉で伝えるよりも、キービジュアルを用いてパッと一瞬で上質感や贅沢感、報酬感を伝えていく。やはり嗜好性の高いものは、多言を要せずイメージでお伝えするほうがお客様の想像力をかき立てられる」とみている。

 店頭活動は、POPや専用什器を用意してエンド棚での露出や大陳を提案していく。

 今回、「紅茶にとって限定感も重要なポイント」との考えから期間限定発売としたが「今後、このようなシリーズを、もっと定番に近いようなところでやっていきたいというのはブランドとして考えている」。

 無糖紅茶飲料にさらなる深耕余地も見込む。

 「『ティーセレクション』シリーズでは無糖以外の商品も検討しているが、無糖のさらなる新商品も考えている。『おいしい無糖』シリーズを含めて、無糖領域はブランドとしてもかなり可能性があると考えている」と語る。

 「ティーセレクション」シリーズは、“おいしい紅茶で上質な休息時間を楽しんでいただきたい”をテーマに掲げる。

 「先行き不透明な世の中で、カフェに行かれる時間もない方が、手軽に自分と向き合う時間をとられるときのお供になり上質な休息時間を提供していきたい」との思いが込められている。