14.7 C
Tokyo
12.3 C
Osaka
2025 / 11 / 01 土曜日
English
加工食品砂糖ウェルネオシュガー 来年10月、グループ完全統合へ 機能性・バイオの成長促進
〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

ウェルネオシュガー 来年10月、グループ完全統合へ 機能性・バイオの成長促進

精糖大手のウェルネオシュガーは、6月1日の記者説明会で今後のグループ経営方針を発表した。国内砂糖事業は、来年10月に予定する日新製糖・伊藤忠製糖との統合を起点として経営効率を追求。収益性の向上や基盤強化を図るとともに、砂糖事業で創出されたキャッシュ・人材を成長分野と位置付けるFood & Wellness(F&W・健康と食)事業に積極的に配分。今後、砂糖事業とF&W事業の両軸で事業ポートフォリオの拡充を図る。

27年度には、営業利益95億円、連結純利益70億円、ROE8%を目指す。砂糖事業の営業利益は70億円(23年度40億円)、F&W事業は20億円(同7億円)に引き上げる。記者説明会で山本貢司社長は「経営方針の全ての起点となるのが、来年10月に予定する日新製糖・伊藤忠製糖との完全経営統合。砂糖事業の効率性を高め、合理化・生産性の改善により成長投資に必要なキャッシュと人材を創出する。やる気ある人材は、F&W事業やデジタル、サステナブルなど戦略部門にどんどん投入したい」と意欲を示した。

グループの生産拠点は、日新製糖は大阪・千葉、伊藤忠製糖は愛知・宮崎の計4工場だが、うち3工場は自社工場。「自社工場では、柔軟かつ機動的に生産品目・数量を変更できる。また、日新製糖は東北・関東・関西を中心に家庭向けが強く、伊藤忠製糖は中部・九州を中心に業務用が強いといったすみ分けができている点は大きな強みだ。今後、4工場でベストな生産体制を構築したい」としており、3社の経営統合により早期の統合シナジーが期待される。

F&W事業は、オリゴ糖やケストース、サイクロデキストランといったグループの多様な機能性素材や研究開発の知見を最大限活用。将来の成長分野として積極的な成長投資を推進する。社長直轄組織として「ネオ機能性素材部」を新設。研究開発機能を強化するとともに営業・マーケティング機能を配下に置き、機能性素材のマーケティング強化を図る方針だ。「マーケットイン型事業展開で、糖を核に食と健康のトップリーダーを目指す」と抱負を述べた。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点