日本冷凍食品協会(会長・大櫛顕也ニチレイ社長)は、このほど「冷凍食品の利用状況実態調査」の結果を公表した。それによると、女性の利用頻度は「毎日」と「週2~3回」を合わせたヘビーユーザーが4割超(43.2%)に達していることが分かった。また、「自販機」や「無人店舗」で冷凍食品を購入した経験率は1~2割だった。調査結果の概要は次の通り。
スクリーニング調査(n=10000)によると、冷凍食品を月1回以上利用する人は女性で87.1%、男性で83.3%。前年とほぼ変わりなく、21年調査時に急上昇した水準(女性=20年83.1%→21年87.7%、男性=20年81.7%→21年84.4%)をキープしている格好。
なお、コロナ禍を機に新規ユーザーおよび休眠ユーザーの購入再開につながった比率は男女とも1割程度(女性9.9%、男性9.0%)。その傾向は若い人ほど強く出ている。
冷凍食品の利用頻度をみると、「毎日」と「週2~3回」を合わせたヘビーユーザーの割合は女性で43.2%に達し、男性で37.5%だった。後者は「週1回程度」の構成比が3割超で最も高い。
前年に比べ冷凍食品の利用頻度の増減を聞いたところ、男女とも最多は「変わらない」が7割超だが、「増えた」が約2割で「減った」の3~4%を大きく上回った。「増えた」理由は、従来通り「調理が簡単で便利だから」がトップだが、女性では「おいしいと思う商品が増えたから」が54.5%(前回39.5%)に、「お弁当を作るようになったから」が25.8%(同14.0%)に急上昇。逆に「自分や家族の在宅時間が増えて家での食事が増えたから」は行動制限の緩和を背景に6.8%(同25.5%)まで急減した。
冷凍食品の購入目的は、男女とも「自宅で食べる夕食」が60%台でトップ、次いで「自宅で食べる昼食」「お弁当用」の順。「料理に使う素材として(野菜・魚介等)」は年齢が上がるほど割合が高かった。
値上げによる購買動向の変化では、いずれの食品・食材も「ほとんど変わらない」が多数を占めたものの、「冷凍食品」は男女とも「減った」が2%台と低く、逆に「増えた」が15%前後と最多だった。
一方、冷凍食品を「自販機」で購入した割合は男性で16.3%、女性で9.6%となった。「無人店舗販売」は1~2割台。
また、「デパート」は男性が33.4%、女性が22.9%と比較的高く、「高級店・有名店等のお取り寄せ」は2割前後だった。
調査は23年2月18~19日にかけて、冷凍食品を「月1回以上」利用している全国の25歳以上の男女1千250人(各625人)にインターネットで実施した。