流通・飲食中食・惣菜コンビニおにぎり 多彩に広がるコンセプト 戦略の違い際立つ春商品
カナエ モノマテリアルパッケージ

コンビニおにぎり 多彩に広がるコンセプト 戦略の違い際立つ春商品

登場から45年、コンビニのおにぎりはこの春も多彩な新商品が続々と発売される。

おにぎりを1978年に初めて商品化したセブン-イレブン。家で作るものだった当時、「買う人などいないのでは」と反対意見もあったという。

「ふるさと納税で全国のおいしいお米が手に入るようになり、炊飯器も年々進化。おいしさの基準が高まっている。それに応える次の一手を考えた」(15日の発表会で商品戦略本部長・青山誠一氏)。

プロの知見を得て「お米」のおいしさを追求。コメの目利きや低温精米、ブレンド、炊飯に至るまでのノウハウを持つ「京の米老舗 八代目儀兵衛」が監修した「こだわりおむすび」を21日から発売している。

コンビニおにぎりとして最適なブレンドを施すとともに、摩擦熱を極力かけずに精米することで、コメ本来の甘さや旨みを引き出した。

「銀しゃりおむすび 牛そぼろ」(税別150円)、「昆布だしで炊いただしむすび」(120円)など4品。八代目儀兵衛の橋本儀兵衛社長も「歯を入れた瞬間、従来のコンビニおにぎりとは違うと実感。どの具材を入れてもご飯のおいしさが伝わってくる」という自信の出来栄えだ。

なお、4品とも海苔は巻いていない。海苔の高騰が話題となる昨今だが、コスト面からの理由ではなく「まずはお米の甘さや風味をぜひ味わっていただきたいということ。海苔は絶対に使用しないということではない」(青山氏)。4月以降は海苔を巻いた商品の投入も計画しているという。

「どん兵衛」の味をおむすびで

あの味を忠実再現したファミマ
あの味を忠実再現したファミマ

人と人を結ぶ食べ物として「おむすび」の名称にこだわるファミリーマート。昨年に続く第2弾「春のおむすび祭り」では、日清食品のカップ麺とコラボしたユニークなアイテムを発売する。

「日清どん兵衛」の味を再現した「どんぎつねむすび」(172円)は、本家の商品と同様に東西の販売エリアで味を分けた「Wだし」が特徴。おあげの味わいも作り分けている。

「日清焼そばU.F.O.」とのコラボによる「U.F.O. 濃い濃い濃厚そばめし」(149円)は、カップ麺に使われているのと同じオリジナル香味オイルが決め手となっている。いずれも日清の協力のもと担当者が何度も試食を繰り返し、ブランド本来の味に極限まで近づけた力作だ。人気シリーズ「SPAMむすび」や、累計販売2億食超の「ごちむすび」からも新商品が登場する。

ローソンでは、人流の回復もあり2月のおにぎり販売個数は前年同月比3割増。なかでも日本各地の希少なブランド米を単一使用した直巻きおにぎり「日本おこめぐり」を昨年7月に発売して以来、海苔のしっとり感が特徴の直巻きタイプは躍進が続く。昨秋発売の直巻きシリーズ「具!おにぎり」も、ご飯を通常の半分に減らして一口目から具材が楽しめる特徴が支持され好調という。

関連記事

インタビュー特集

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。