5.9 C
Tokyo
2.9 C
Osaka
2025 / 12 / 16 火曜日
ログイン
English
加工食品乾麺・乾物海苔ついに価格改定 6月1日から一斉に

海苔ついに価格改定 6月1日から一斉に

海苔主要メーカーによる価格改定が、6月1日出荷分から一斉に始まる。大幅な規格変更が伴うことも予想されたが、価格のみの改定となった。「資材の調達に数か月を要する中、規格を変更していると値上げ実施が間に合わない」という判断で各社一致したようだ。また数年前に入数減を伴う規格変更を実施したため、「さらなる変更の余地が残されていない」という声も聞かれた。

最大の生産地である佐賀有明の3月3日入札(冷凍網4回)を待って各社とも最終的な検討に入ったが、先んじて発表したのは「ジャバンのり」の永井海苔。7日に取引先への案内をスタートした。約2~3割の棒上げに対して得意先も海苔相場の高騰を了解済みで、交渉はスムーズに進んでいるという。

10日には大森屋が家庭用商品の希望小売価格を約10~30%(平均21%)上げると発表。業務用は主要産地終漁後の4月頃から個別に相談していくという。

ニコニコのり、白子もほぼ内容が固まっており、まもなく詳細が発表される見込み。

一方、松谷海苔も発表に向けて準備を進めているが、そのままの値上げでは1千円台に突入する銘柄が出てくることなどから一部商品の規格変更を伴う改定となる模様。髙岡屋は独自の動きを見せ、2月17日に2~3割前後アップする新価格を発表し、今月16日注文分からの実施としている。

海苔業界は、電気代や資材、運賃など各種コストの高騰に利益を圧迫されながらも、昨年は値上げを実施せずに耐えてきた。それらのコスト増加分も勘案した上で、各社なんとか黒字に持っていけるよう、今回の値上げ幅を設定したものとみられる。

関連記事

インタビュー特集

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。