ヤオコーは2月9日、「ヤオコートナリエ宇都宮店」を出店。オープン1週間後の16日に店舗取材を実施した。
ヤオコートナリエ宇都宮店は、店舗面積708坪、延床面積1千142坪。JR宇都宮駅前の商業施設「トナリエ宇都宮」地下1階に出店した。ヤオコーの栃木県内への出店は6店舗目。ストアコンセプトは、宇都宮に新たな「美味しさ」「豊かさ」「楽しさ」を提供する店とし、北関東エリアのモデル店を構築する狙いもある。
近隣はオフィス街やビジネスホテル、高校・大学・専門学校などがあり、通勤・通学客が多い。宇都宮駅前は今夏に東口のLRT開業を控え、西口も都市開発計画があり、人口増が見込まれるエリア。近隣住民だけでなく、ビジネスホテルの宿泊客、新幹線乗降客などの利用も想定し、日常使いのベーシックな商品から、デリカや生鮮などヤオコーが得意とするセミアップ商品や、旬や季節感を感じさせる商品・売場づくり、デパ地下のようなアップグレードの提案も目立った。
精肉では、ハイグレードから下限までの商品展開で、埼玉県産の尾熊牛を中心とした和牛、国産のしほろ牛を使ったローストビーフのほか、地産地消の取り組みでは那須高原で育った大田原ポークを展開。鮮魚では、地域一番の商品として本マグロを主力に、寿司部門と連携した少量から大量目の多彩な品揃え、単身者やホテル利用者の夕食ニーズに対応しておつまみ珍味や個食盛も充実させた。
野菜は産地リレーでトマトを中心に旬のおいしさを提案。青果では旬のアソートギフトやカットフルーツを充実、ベーカリー部門と連携したスイーツステーションではタルトやデニッシュなどを提供。旬の「とちあいか」を使ったスイーツの提案も目立った。
デリカは、魚惣菜の新ブランド「漁火GRAND」を展開。店内でパン粉付けした特大サイズの海老フライや焼き魚、するめいかの唐揚げや南蛮酢などメニューバリエーションを強化した。高付加価値の食材を使用したボリューム感あるおむすび「ごちそう幸米」、出汁たっぷりの「琥珀いなり」、店内調理の茶碗蒸し、夕食のもう一品や晩酌に合う寿司屋のおつまみ各種の充実も目立った。
グロサリーでは海苔や昆布、削り節、高野豆腐など乾物売場を強化。壁面を活用して提案型の売場を展開する。酒では、直輸入ワインのほか、清酒の品揃えを充実。地酒に合う珍味や、和風チーズなどの提案も強化した。
初年度の売上目標は19億円。SKUは生鮮1千120、デリカ340、グロサリー1万1千600の計1万3千60SKU。部門別構成比は生鮮41%、デリカ20%、グロサリー39%を計画する。