カナカン デリカ好調継続 期末に向け引き締め 春季企画商談会

カナカンは2月9、10日の両日、恒例の春季企画商談会を開催した。谷口英樹社長は23年3月期の第3四半期までの状況について「売上高4%増、経常利益28%増」と順調な回復を示したが「業務用の回復やデリカの好調さはあるが、値上げ要因もあり、物量は足りていない。今後も光熱費など様々なコスト増要因がある。期末に向け、第4四半期しっかり気を引き締めて臨む」と強調した。

会場は477社のメーカーが新商品を中心に紹介した。中には原料高騰から新商品を「絞った」「見合わせた」などの声も少なくなかった。

カナカン企画コーナーでは「提案型営業強化と価値訴求」などの取り組みを提案。消費喚起策では買上点数増へクロスMD提案を、中華、イタリアン、寿司の各メニューで実施。企画コーナー以外でもパンにあんことアイスクリームをのせるメーカーと温度帯を超えた食べ方提案を実施し、来場者からも好評を得ていた。

好調のデリカは、12月までで売上高は前年同期比5割増で推移。販売先も北陸三県のほか、新潟、長野でも広がってきた。今春は売れ筋の「トルティーヤ」や「生春巻き」を中心にリニューアルを図るとともに、新商品は夏向けに「沖縄県産もずくの和サラダ」「いぶりがっことツナのポテトサラダ」など4品を新発売し、約50品のラインアップで臨む。さらに今後は人手不足解消を図るキット商材の強化で、業態の拡張も見据える。