日清食品「カップヌードル」 51年目も進化続く! “定番強化”を追求

初のポイントキャンペーンも(「カップヌードルクエスト プレゼントキャンペーン) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
初のポイントキャンペーンも(「カップヌードルクエスト プレゼントキャンペーン)

日清食品の「カップヌードル」が9月18日、51回目のバースデーを迎えた。2022年度は最重要視する定番のラインアップを一層充実させながら、秋冬はレギュラーサイズの16品を対象としたブランド初のポイントキャンペーンを実施している。本紙のインタビューにマーケティング部第1グループの白澤勉ブランドマネージャー(BM)は「『カップヌードル』は“間違いない味”の信頼感をベースに多種多様な品揃えを強みとしている。キャンペーンを通じてそれらの認知が向上し、“選ぶ楽しさ”を体感していただく機会にもなれば」などと語った。

白澤勉ブランドマネージャー(日清食品) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
白澤勉ブランドマネージャー(日清食品)

「PRO」シリーズ絶好調

ユニークなCMや企画で話題になることが多い「カップヌードル」。ただし、基本的な戦略のベースは「定番強化」で一貫している。白澤BMは「『レギュラー』『カレー』『シーフードヌードル』『チリトマトヌードル』をはじめ、ネクストスタンダードに位置付ける『しお』『欧風チーズカレー』『味噌』『辛麺』などを加えた豊富なラインアップが強み」としながらも、「まだまだその魅力を伝えきれていない。もっと認知度を上げて食べていただける機会を増やしたい」と話す。

22年春は好調な「味噌」の味わいをブラッシュアップし、インパクト抜群の「にんにく豚骨」を新規投入。「トムヤムクンヌードル」を中心とした「世界のカップヌードル」シリーズの訴求も強化した。それぞれで新たなテレビCMを放映したこともポイント。「いまの若者とコミュニケーションをとっていくには、企業やブランドのメッセージを発信するよりも、個々の商品に合わせた話題喚起をスピーディーに展開していく方が効果的」(白澤BM)との判断だ。

一方、発売2年目の「カップヌードルPRO高たんぱく&低糖質」シリーズが好調だ。3月に第3フレーバー「チリトマトヌードル」を追加し、今期は計画比2倍だった初年度の実績を上回る見通し。発売以来、リピーターの多さが特徴で、定番棚で安定した売れ行きをみせている。

また、同社によるとメーン商品の「カップヌードルPRO高たんぱく&低糖質」を購入した約6割が過去1年間で「カップヌードル(レギュラー)」を喫食していないユーザーだという。「想定以上に新しい需要を開拓できている。健康や栄養素を意識される方は増加傾向。商品の認知度を上げていければまだまだ成長させられる」と期待は大きい。22年8月にはテレビCMを放映。「おいしさそのまま」「高たんぱく」「糖質半分」などをユニークな世界観でアピールした。

サウナテント・ミニ四駆、今回限りのレア物多数!

22年秋冬の目玉企画は「カップヌードルクエスト プレゼントキャンペーン」だ。景品は、楽しみ方無限大の「謎肉爆盛1.5㎏詰め込みパック」、大人も童心に帰れる「タミヤ監修 カップヌードルミニ四駆」、SNSでバズった「謎肉クッション」、高さ2mで大人2人を包み込む「サウナカップヌードル」、京都の料亭「祇園さゝ木」が監修した超希少な最高級「100食限定カップヌードル」などレア物だらけの全18種。白澤BMは「いまは生活者の好みやニーズが細分化している。あえて統一のテーマは設けず、誰もがどれか一つは欲しくなるような『カップヌードル』らしい企画を目指した」。

ブランドとしてキャンペーン自体が9年ぶりで、QRコードを活用したポイントキャンペーンは初の試みとなる。対象はレギュラーサイズの16品。「食べれば食べるほどプレミアムな景品に応募できる。楽しみながら様々な定番フレーバーがあることも知っていただければ」(白澤BM)。

詳細はキャンペーンサイト(https://www.cupnoodle.jp/quest/)まで。応募期間は9月16日~23年1月31日となっている。

キャンペーン実施にあわせテレビCMを放映。また、まとめ買いに便利な「カップヌードルクエスト キャンペーン コンプリートBOX」(全16品詰め合わせ)を日清食品グループオンラインストアで発売。食品スーパーなどの店頭では、バースデー時期に恒例の大陳コンテストで「カップヌードル」ブランドを大々的に露出していく。

異業種コラボ加速、新たな魅力広げる

ディズニーストアとコラボ(カップヌードル) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
ディズニーストアとコラボ(カップヌードル)

昨年から異業種とのコラボレーションを加速させている。今年は女性向けファッションブランド「MILKFED(ミルクフェド)」、アウトドア用品の「Columbia(コロンビア)」とコラボレーションアイテムを展開し、9月9日からはディズニーストアと組んだオリジナルアイテム(「砂時計付きカップヌードルストッパー」「ぬいぐるみ」など)を発売、大きな話題となっている。

背景には、ブランドの世界観を広げてより魅力的なものとすることで、女性をはじめカップ麺になじみの薄い生活者にもポジティブに食べて欲しいとの想いがある。白澤BMは「すぐ製品の売上に直結するわけではないが、長期的な視点で非常に重要な取り組み。異業種コラボではわれわれが想像できなかった『カップヌードル』の新たな側面を引き出していただける。いま以上に多くの方に親しまれる洗練されたブランドイメージを作っていきたい」と展望する。

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