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リサイクルボックスの異物と飲み残し飲料容器が経営にダメージ 「ゴミ減らないと前に進めない」首都圏環境美化センターが訴え

 自販機リサイクルボックスに入れられるペットボトル(PET)や缶などの使用済み飲料空容器はメーカーやオペレーターに回収された後、営業所で一時保管され、次に空容器を種類別に選別・加工する中間処理施設に回される。

 中間処理施設で選別・加工されてベール状に圧縮されたPET・アルミ・スチール・瓶の各素材が再商品化事業者(リサイクラー)に販売されることで資源循環は成り立っている。

 このことから中間処理施設は、リサイクルに欠かせない重要拠点である一方、リサイクルボックスに心なく入れられる異物の被害を一身に引き受けている拠点でもある。

(株)首都圏環境美化センターの斉京由勝代表(左手前)
(株)首都圏環境美化センターの斉京由勝代表(左手前)

 「とにかくゴミを減らしてもらわない限り前に進めない」と訴えるのは、東京都足立区入谷に本社を構える(株)首都圏環境美化センターの斉京由勝代表。

 異物や飲み残しの飲料容器は、空容器の選別・加工ラインの故障原因になる。例えばベルトコンベアが飲み残し炭酸飲料で腐食したり穴があいたりするとベルト1本の交換で250万円程度がかかるという。

 「3施設で年間約1億円が必要となる。もしゴミがなかったら、コンベアや床がきれいになる。飲み残しは、細かいゴミとともに流出して散乱してしまう。定期的な点検だけだったら2000~3000万円で済ませられる」と語る。

発火トラブルにあった缶容器
発火トラブルにあった缶容器

 異物の種類が常に変化しその対応に苦慮していることも訴える。

 「異物がどんどん変化してきている。タバコの吸い殻、電池、傘などリサイクルボックスがゴミ箱化して非常に我々は苦戦している」という。

 最近では、アルコールの缶容器が増加。コロナ禍による外食店の営業自粛で路上での飲酒が増加していることを裏付ける動きとなっている。

 モバイルバッテリーや加熱式タバコなどリチウムイオン電池を含む電子機器がリサイクルボックスに入れられると発火トラブルのリスクが高まることも指摘する。

首都圏環境美化センターの第1RC+センター(左建屋)と第1RCセンター(右建屋)
首都圏環境美化センターの第1RC+センター(左建屋)と第1RCセンター(右建屋)

 同社は1994年に創業し産業廃棄物収集運搬業を開始。

 その後、資源循環型社会の実現に向け中間処理業務へと事業を拡大し2002年に飲料容器の分別圧縮ラインを稼働、07年に第1RCセンター(当時:第1リサイクル工場)を立ち上げた。

 2010年には、東京都の実施した第三者評価制度で産廃エキスパート(収集運搬業・中間処分業)を認定取得した。

 中間処理の認定を取得していることから、回収した空容器は回収したその日のうちに選別・加工されリサイクラーに運ばれる。

 「入荷量と出荷量を一番気にしている。出荷物を置けるスペースもないため、いかに効率よく毎日出荷できるかを考えている」という。

回収空容器の搬入の様子(第2RCセンター)
回収空容器の搬入の様子(第2RCセンター)

 第1RCセンター稼働時の空容器全体に占めるPETの比率は30%。以降、PET比率の高まり(現在約50%)とともに施設を増設していった。

 現在、第1RCセンター、第1RC+センター、第2RCセンターの3施設で、1都3県(東京都・神奈川県横浜市・千葉県の一部)から集められるPET・アルミ缶・スチール缶・瓶容器を選別・加工している。

 処理能力は3施設トータルで1日約1000立米(1000平米)。重量は季節で圧縮率が異なることから、飲料最需要期の夏場は1立米40kg、冬場は50kgで推移している。

 3施設の中で、1日約650立米の処理能力を持つのが第2RCでAIを搭載した光学式自動選別機を導入してスピーディで確実に色彩と材質によってPETを選別している。

AIを搭載した光学式自動選別機
AIを搭載した光学式自動選別機

 選別されたPETはその後、ラベル剥離機でラベルが剥がされ国内循環レベルに仕立てられてプレスされる。

 一方、PET以外のものは、手作業で缶、瓶、キャップなどに分別される。
 なおスチール缶とアルミ缶は、光学式自動選別機に入る前にそれぞれ選別され、光学式自動選別機に入る工程は二重選別の位置づけとなる。

 今後も設備を拡張していく。
斉京由勝代表は「最新鋭の第三世代という機械を設置する予定だが、とにかくゴミを減らしてもわらないと前に進めない」と語る。

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