保存食などニーズ高まる 東日本中心に売上高大幅増 2月食品スーパー

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、インバウンド減などによる百貨店、内食機会拡大の影響を受けた外食の苦戦が伝えられているが、3月13日時点で情報開示している主要食品スーパーの2月度既存店売上高=表=は東日本エリアのチェーンを中心に大幅増となった。

「カップ麺やレトルト食品、シリアル、お米などが伸長したほか、住居関連品では、マスク、ハンドソープなどの衛生用品やトイレットペーパーなどの紙製品、空気清浄機などの家電が売上げ増に貢献した」(ユニー)というように、新型コロナウイルスによる特需が数字を押し上げた形だ。

グラフはライフコーポレーションの2020年2月期の月別既存店売上高推移。天候不順の影響を受けた7月(95.8%)、消費増税前後の9月(102.2%)、10月(98.5%)、暖冬を受けた12月(99.2%)、1月(98.3%)と乱高下。全体として厳しい状況となっていたが、2月は特に、課題となっていた客数増が寄与した形だ。

新型コロナウイルス 食品スーパー 売上高大幅増 保存食 ライフコーポレーション

一方、2月度で特徴的なのが東西格差。3月12日時点の国内で確認された新型コロナウイルスの感染者数は672人。北海道128人、愛知県111人、東京都75人、大阪府89人、神奈川県50人などとなっているが、初期段階で感染者数の多かった北海道、急速に感染者数が増えた中京エリアまでのチェーンの既存店売上高の伸び率が大きい反面、近畿エリア以西の平和堂(滋賀県)、オークワ(和歌山県)、イズミ(広島県)は2月時点で大きな伸びとはなっていない。西日本エリアについては3月に入り大阪で集団感染が明らかになるなど動きが出ていることから、3月既存店実績にはその影響が現れてくるものと見られる。

2月度は米、冷凍食品、レトルト食品、カップ麺、缶詰、パックライスといった保存食を中心に特需が起こったが、現時点で供給不足となっているトイレットペーパーやティッシュペーパーなどを含め、家庭内在庫は厚くなっている。これが3月の食品スーパーの売上高にどう影響するか不透明な状況だが、13日にグランドオープンした「イオンスタイル戸塚」(横浜市戸塚区)で取材に応じたイオンリテール南関東カンパニー横浜川崎事業部の林博明事業部長と川崎聡イオンスタイル戸塚店長は、お米、納豆、カップ麺などで起きた特需は全国的に収束し「現在、紙類だけに特需があり、あとは普通の購買をされているとみている」(林事業部長)との認識を示した。

13日現在で提供できていないのはマスクのみとしており、そのほかについては「アルコール消毒液や除菌シートなどは毎日ではないが、かなりの日数で入ってきている。次にトイレットペーパー、ティッシュペーパー、生理用品、キッチンペーパーなどの紙製品はまだまだ需要はあるが、当社では毎日納品がある」(川崎店長)と説明した。