シニア向け業務用冷食「まごわやさしい」好調 商品名でも注目集める ヤヨイサンフーズ

ヤヨイサンフーズが1月に発売した業務用冷凍食品「まごわやさしい11品目のしんじょ」が好調なスタートを切っている。健康を訴求し、スーパーなどの中食売場や弁当業態などで上昇基調だ。

収入の伸び悩み、ニーズの多様化、既存品への飽きなどが見られる中、購入の契機づくりを提案するため、今年は“消費者への価値提案”を重点施策の一つに掲げており、中食市場での健康訴求品への挑戦はその一環だ。

年代によって気遣うポイントが異なることからターゲットを明確化。スーパーなど量販店の売上げの基盤になるシニア層と、量販店が今後伸ばしたいとする30~40歳代の女性に絞り込んだ。また栄養バランスの取れた惣菜や野菜が多く含まれた商品の購入意欲が高いとみており、開発キーワードとして“栄養バランスへの配慮”“野菜を使用”を抽出し開発を進めた。

「まごわやさしい」は特にシニア層に向けたもの。商品名は音ごとに使用原料を示しており、「ま=まめ(豆腐)、ご=ごま、わ=わかめ・ひじき、や=やさい、さ=さかな、し=しいたけ(きのこ)、い=いも」となる。減塩醤油を使った和風あんとのキット商品で、ふんわりとした食感が特徴だ。

健康訴求に加えて特徴的な商品名や食感などが好評で、予定を大きく上回る状況。業務用展開なため消費者へ商品特性を伝えることが難しいが、シールを内添するなどしており、回転が良い状況から伝わっている可能性があるとみる。まだ購入層ははっきりしないが、シニア層や女性が中心とみられる。

今後も“健康”を訴求点とすることで売場を形成できるのではと期待しており、また外食などでの展開にも挑戦する考えだ。