ウェルネオシュガーは10月1日、連結子会社の東洋精糖を吸収合併し新たな経営体制をスタートさせた。
砂糖消費が長期的に漸減傾向を示す中で近年、大手精糖会社を軸とした業界再編・工場集約が急速に進行。精糖業界はDM三井製糖、ウェルネオシュガー、提携関係にあるフジ日本・塩水港精糖の三大勢力に集約された。再編を通じ各社は、国内砂糖事業の基盤強化とともに、成長領域であるバイオ・機能性素材などでしのぎを削る。
ウェルネオシュガーは2024年10月、傘下の日新製糖、伊藤忠製糖と完全統合した。その後2025年3月に東洋精糖を完全子会社化、同年10月に第一糖業を吸収合併し、全国を5工場(自社工場=中部・関西・九州工場、共同生産工場=新東日本製糖・太平洋製糖)で網羅する、砂糖の生産・供給体制を構築した。
一連の経営統合・合併の狙いの一つは、調達・生産・販売・物流の最適化による砂糖事業の基盤強化にある。製品の規格・マークの統一や生産・配送拠点の見直し、基幹システム統合によるオペレーション効率化などでさらなる統合シナジー、コスト削減を目指す。
山本貢司社長は「これまでの2年間で約12億円の営業利益貢献が実現したが、今後も統合シナジーの追求は続いていく」と述べ、中計最終年度の営業利益目標101億円、シナジー目標15億円の達成に向けて基盤強化を加速させる方針だ。
一方、精糖業界を巡る経営環境は依然として厳しい。砂糖市場の右肩上がりの成長が期待できない中で各社は、強みとする研究開発力を生かして非砂糖事業を収益の柱に育て上げ、砂糖事業との両輪で持続的成長を図ることが求められる。
ウェルネオシュガーは中期経営計画「WELLNEO VISION2027」で、「Sugarの基盤強化」と「Food&Wellnessの事業拡大」を重点戦略に掲げる。中でもフードサイエンス領域を将来に向けた成長ドライバーとして位置付け。東洋精糖との合併により大きなシナジーを生み出すことが期待される。
東洋精糖との合併により、オリゴ糖やサイクロデキストラン(CI)など「フローラデザイン素材」にルチンやヘスペリジンなど「ポリフェノール素材」が加わり、多彩な製品ラインアップが実現した。山本社長は「両社がこれまで培ってきた素材・技術を組み合わせることで、お客様に新たな価値を提供したい」としている。
今回の合併で、ここ数年ウェルネオシュガーが繰り返してきた経営統合・合併の動きは一つの区切りを迎える。
山本社長は「今後はそれぞれ違う企業文化の中で育ってきた社員同士の融合が極めて重要となる。弊社グループとして、全体最適のために何を実行していくべきか本格的に検討する新たなステージに入ったと言える。変化を恐れない、変化に柔軟に対応することが重要であり、社員一人一人が挑戦する気概を持って欲しい」と強調した。

