サントリービバレッジ&フードの「クラフトボス 甘くないイタリアーノ」(イタリアーノ)が好調に推移している。
「イタリアーノ」は2023年4月の発売開始以降、右肩上がりに販売数量を拡大。発売3年で販売数量は2倍以上に伸長し、大幅成長を遂げた翌年の2025年以降も着々と成長を遂げている。
今年1-7月の「BOSS」ブランド販売実績は「イタリアーノ」の成長が一翼を担い2%増の5567万ケースとなった。
今年の「イタリアーノ」の販売動向について、8月28日、取材に応じたSBFジャパンブランドマーケティング本部・野下剛課長は「これまで500mlのペットボトル(PET)コーヒーを買われたことのない新規ユーザーを獲得できている。PETコーヒーに馴染みのない方たちに試していただいたところ『(普段飲んでいなかったが)意外においしい』というお声が多かった」と振り返る。
新規ユーザー獲得の起爆剤になっているのが、2月のリニューアル発売にあたり導入したラテ専用ミルク。
ミルクの満足感を実現するにはミルク増量が一つの手となるが、飲用乳の公正競争規約によると、ラテに欠かせない乳固形分が3%以上を占めるとPET飲料では制約がある乳飲料規格として扱われる。
同社はこのような壁を乗り越えるべく、2022年、乳原料と植物性素材をハイブリッドで使用する技術を編み出し、ラテ専用ミルクはこれに磨きをかけ、植物性素材由来の独特な香りがするといったネガティブ要素を解消した。
「『イタリアーノ』に苦いイメージを持たれる方が、ラテ専用ミルクの訴求によって、ミルクの味わいが豊かでしっかりしていると思って試していただいたとみている。一方で、『思っていたよりも甘くない』『リニューアル前と味わいが全く異なる』といったお声もいただき、このような賛否両論で話題化できたことも好調要因に挙げられる」と語る。
リニューアル前と比べ甘さを少し抑えた点も奏功したという。
「発売4年目にして結構チャレンジングな中味にしたため、これまでの商品のほうが良かったという声もあったが、賛否両論で話題化することで、新しいお客様を獲得でき、目的は達成できたと思っている」との手応えを得る。
「クラフトボス」コーヒーシリーズのエントリー獲得にも寄与。
「『イタリアーノ』を入口に『ブラック』や『カフェラテ』の買い回りもみられる。『イタリアーノ』については一度飲んでいただくとリピートは高い傾向にある」という。
リニューアル発売に伴いTVCMを投下するなどして配荷も拡大させた。TVCMは「地球調査シリーズ」の最新作として、役所広司さん、杉咲花さん、河合優実さんが出演する「宇宙人ジョーンズ・真実かフェイクか」篇を放映した。
秋冬も引き続き「イタリアーノ」を中心とした「クラフトボス」コーヒーシリーズの育成を「BOSS」全体戦略の中核に位置付ける。
「お客様を増やして市場を活性化させていくことが我々の一番の仕事。『イタリアーノ』中心でやっていくことが『クラフトボス』コーヒーシリーズの一番のポイント」と意欲をのぞかせる。
