醤油で味付けしただけの焼き飯。喜んで食べようとする息子に父が「あわてんじゃねェよ」「それはオカズだ」と落ちがつく。もう数十年前のギャグ漫画の一コマだが、思い返せばその当時は多少貧窮していても、コメはそこそこ買える世の中だった。筆者が一人暮らしを始めた頃も「コメを切らさなければなんとかなる」と言われていた記憶がある。
▼令和8年度産の新米が安く出回っている。スーパー店頭でよく見るのは、5キロで税込3000円台前半ぐらい。これを安いというのか、もはや分からなくなってきているが、ここ2年ほどの高騰ぶりからすれば財布にはグッとやさしくなった。
▼しかしながら、コメ高騰の間に家庭の食卓は大きく変わった。麺類やパンなどへのシフトが進み、朝・昼食メニューと目されていたものが夕飯に並ぶ。高止まりするコメに、みんなそっぽを向いた。
▼農家の利益を考えると、5キロで3500円程度が最低ラインという話も。それからすれば昨今の新米価格は妥当な線か。食欲の秋到来。やっぱり気兼ねなくコメを食べたいものである。

