日本乳業協会は6月8日、第7回「ミルクの未来を考える会」を都内で開催した。日本スナック・シリアルフーズ協会専務理事の岩片弘信氏が講演し、市場の現状や課題、牛乳・乳製品との連携による需要拡大の可能性について語った。
同協会はスナック菓子メーカー19社、シリアルメーカー4社、複合メーカー2社、賛助会員21社で構成。国内流通量の大半を占める業界団体だが、人口減少や少子高齢化を背景に、スナック菓子、シリアルとも数量ベースでは伸び悩んでおり「長期的には需要拡大が難しい局面に入っている」との認識を示した。
今後はシリアルを日本の食生活に定着させ「ご飯、パン、麺類に続く第四の主食として位置付けていく必要がある」と説明。シリアル需要の拡大は牛乳・乳製品の消費拡大にもつながるとし「牛乳でスマイルプロジェクト」や「ミルクフェス」への参画などを通じて提案を強化している。

岩片氏は原料調達を巡る課題にも言及。ポテトチップスの原料となるばれいしょは9割以上が国産で、その大半を北海道産が占める。生産者減少や高温の影響による収量・品質低下が課題となる中、安定供給に向けた取り組みを進めている。一方、コーン系スナックやシリアルは輸入原料への依存度が高く、円安や国際情勢の変化によるコスト上昇が経営課題になっている。品質面では、高温加熱で発生するアクリルアミドの低減に取り組み、濃度は20年ほど前と比べて半減したと紹介した。
質疑では乳業メーカー各社からシリアルとの連携強化に期待する声が上がった。明治は「牛乳・ヨーグルトの消費拡大に向け、シリアルは重要な素材」としたうえで、近年提案を進める「塩ヨーグルト」にも触れ、甘味用途に加え食事シーンでの活用拡大に期待を示した。参加者からは、健康志向の高まりを背景に「甘くないシリアル」のニーズや中高年層への提案強化の可能性などについても意見が出された。
これに対しシリアルメーカーからは、「一社だけでは世の中を動かすことは難しい。様々な食べ方や栄養価値を発信しながら、皆さまと共創していきたい」との声が上がり、業界横断での需要創出に期待を込めた。



