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逆光線(コラム)なんとなく通じる言葉たち

なんとなく通じる言葉たち

 「良質なタンパク質」という言葉を、健康法やダイエット本でしばしば目にする。なんとなく意味は分かった気でいるものの、「では何をもって“良質”とするのか」と問われると、言葉に詰まってしまうだろう。「ならば逆に“悪質なタンパク質”というものがあるのか」という疑問すら湧いてくる。

▼食品専門紙において、「高付加価値」「市場活性化」などは、その典型かもしれない。業界では当たり前のように使われる言葉であり、こちらも何度も書いているうちに、半ば無意識に使ってしまうことがある。だが、いざ「それは具体的にどういうことですか」と聞かれると、うまく言語化できる自信はない。

▼業界内では通じる。しかし、それをいざ生活者の言葉に置き換えようとした途端、急に難しくなる。

▼業界の共通言語は便利だ。だが、それが“なんとなく通じてしまう便利な言葉”になった時、読者との距離は広がっていく。いま必要なのは、食品業界の定型句を並べることではなく、それらを一度翻訳し直し、生活者の実感へ落とし込む作業なのかもしれない。

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