国分グループ本社は第12次長期経営計画(26―30年)をスタートさせた。「食の価値循環プラットフォーマー ~より地域へ、さらに世界へ~」をビジョンに、創業以来培ってきたヒトの力とデジタルテクノロジーを融合し、食の安定供給やサステナブルな社会実現への貢献と食の価値を共創するプラットフォーマーとして国内外で飛躍を目指す。
初年度となる26年度は「小売りよりも小売り力、メーカーよりもメーカー力」を冠方針に、営業活動のデータ化とAIを活用し、得意先の経営課題を解決する請負人ビジネスへの転換を図り、新たな付加価値創出に取り組む。
2月26日に開示した国分グループの25年度連結業績は売上高2兆2431億8000万円(前年比4%増)、営業利益248億4500万円(10.4%増)、経常利益295億9800万円(8%増)、当期利益193億4100万円(10.8%増)。5期連続の増収増益を達成し、売上高・利益ともに過去最高を更新した。
第11次長計(21-25年)の5年間で売上高は約4000億円増収(21%増)、経常利益はコロナ禍の影響もあったが、20年度の102億円から約3倍の成長を達成。
國分勘兵衛会長兼CEOは第11次長計を振り返り、「人材育成が進み、低温や生鮮の取り扱いも広がった。フルライン・フルファンクションの機能充実とコト売りや共創圏のパートナーの皆さまとの取り組みが進んだ。100点とはいわないが、十分な成果を上げることができた」と評価。
第12次長計策定にあたり、國分晃社長兼COOは「気候変動や物流問題など食のサプライチェーンの構造的なリスクが顕在化し、卸売業には単なる効率的な物流の担い手を超えて、より高度な役割が求められている。過去の延長線上ではなく、バックキャスト視点で卸売事業の新たな成長戦略を描いた」と語った。
社会価値と経済価値を両立し、これまでの卸売事業の枠を超え、2050年のあるべき姿を実現するために、第12次長計では6つの未来事業(①グローバル・フード・サプライチェーンのファシリテーター②生活者への価値づくり③持続可能なまちづくり④請負人国分⑤食の価値循環プラットフォーム⑥各事業を加速させるための投資事業)を設定した。
6つの未来事業では、世界規模で食の安定供給を支える「グローバル・フード・サプライチェーンのファシリテーター」、得意先の経営課題や業務改善を請け負い、従来の売り手と買い手の関係から深いパートナーシップへと進化し、新たな付加価値創出を目指す「請負人国分」などの取り組みを通じて、「従来の卸売業の枠組みを超えて、より重層的な利益構造の獲得と共創圏ネットワークの面拡大によるビジネスモデル転換を目指す」(國分晃社長)。
組織体制では、旧サプライチェーン統括部の機能を分割し、「未来事業統括部」を新設。傘下にソリューション推進部、データマネジメント部、持続可能なまちづくり推進部、ヘルスケア推進部を配置し、エリアカンパニーと連携して未来事業の実行・推進を図る。
第12次長計の初年度となる26年度は、「小売りよりも小売り力、メーカーよりもメーカー力」を冠方針に、基本方針として「あらゆる営業活動のデータ化とプラットフォームへの投入」「中心となるKPIに集中する」(事業成功のポイントを見極め、業務改革による創造的業務へのシフト、基盤事業の経常利益額10%増)、「フロンティアへの第一歩を踏み出す」「社会価値創出に向けたアクションの加速」「長期的なインフレトレンドへの戦略対応」を掲げた。なお、26年度の経常利益目標は317億円(7%増)。



