西日本パン粉協同組合は11月6日、ニューオーサカホテルで臨時総会を開催した。
7月にヤマエグループが宇佐パン粉(大分県)を子会社化したのに伴い、新社長に就いた福島康氏があいさつ。「ヤマエ久野では大分支店長を務めていた。食品業界には長く携わってきたが、パン粉はまだ素人。これからしっかりと学びたい」と抱負を述べた。
会では各社が近況を報告。業界の動向と同じく8月に大きく生産量を落とした企業が多く、9月以降は回復しているという。
「今年前半に値上げをして安心していたが、気が付いたら収益が元に戻っていた。一番の要因は人件費」「人を集めるには基本給を上げなければならないが、そうなると今いる人の給与も増やす必要がある。そのためにも値上げしたい」など人員不足に関する話題が目立った。
また、「小麦は下がっても運賃を加えると、実質は上がっている」「物流費とそれに付帯する部分のコストが増加している」など物流に関する課題も多く挙がった。
金田朋宏理事長は「パン粉の生産量が下がっており、これ以上値段を上げると食文化そのものに影響するかもしれないという怖さも感じる。それでも値上げをしなければならない。まったく一息付けない状況である」と述べた。


