逆光線(コラム)「食」が持つ力

「食」が持つ力

小学生だったある日、突然夕食を摂りながらのテレビ鑑賞がご法度となった。コミュニケーションの場に不要だ、と父が云う。言い出しっぺの父は無口な男で、家族が話題を提供しても大した反応もない。次第に食事の時間が億劫になった。父自身も同様だったのか半年後ルールは撤廃された。

▼それを思い出したのは、先日ファミレスで目にした光景のせいだ。三世代6人の一団が食事を共にしながら全員がそれぞれのスマホを眺めている。もう珍しくはない。でも奇異に感じる。

▼今春の展示会でも、社会経済の変化に伴う消費活動の変化を分析し、コスパ、タイパ、エシカル、推し活などをキーワードに紐付けた売場提案、商品提案がなされた。トレンドを把握して需要喚起に繋げることはもちろん重要だ。

▼「食」が持つ力はそれだけではない。食を知り、家族で料理を楽しみ、感謝の気持ちを育むことをスパイス大手がHPで提唱。口下手な父は多分それを言いたかったのだ。14年目を迎えた今月のこの時期だからこそ、強く感じる。

関連記事

インタビュー特集

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。