14.2 C
Tokyo
15.4 C
Osaka
2025 / 11 / 12 水曜日
English
加工食品菓子カルビー 海外の生産能力増強 来期は北米と中国に注力
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

カルビー 海外の生産能力増強 来期は北米と中国に注力

カルビーの江原信社長兼CEOは11月22日、取材に応じ2025年4月からの来期重点施策として、国内は引き続きブランド強化を図り、海外は生産能力を増強して北米での利益改善と中国市場での復活に集中することを明らかにした。北米では現地生産体制を整備し、高まるポテトチップス需要に対応する。

このほど、2019年10月にグループ入りした米スナック菓子メーカーのウォーナック・フード・プロダクツ(現Calbee America, Inc.)でカルビー製品の生産を開始。

江原社長は「これまでMadera工場は主にPB・OEM生産の工場であった。以前よりわれわれは香港やタイ、日本からカルビー製品を米国へ輸出していたが、その一部をMadera工場で生産することになる。この売上規模が最近非常に伸び一定規模に達することから、10月にポテトチップスの生産ラインが完成し、まさに製造が始まったところ」と説明する。

豆を原料とした「Harvest Snaps(ハーベストスナップス)」の販売で得たリレーションと日本品質への信頼性を活用して日本発ブランドの拡大を推進する。

「今までMadera工場では、生産の8割を占める『ハーベストスナップス』が比較的順調に伸びている一方で、残り2割のPB・OEM生産の稼働があまり上がらず若干利益の足を引っ張っている状況。カルビー製品を製造できるようになった今、営業利益の改善が期待できる」と語る。

中国で現地製造した「Jagabee」
中国で現地製造した「Jagabee」

中国では、昨年11月に日本からの輸出がストップしてビジネスが揺らいだことを受けて現地OEM生産に踏み切る。

2024年5月、中国で現地製造した「Jagabee」の中国国内での販売を開始した。「日本と同じ品質のものを、日本からの輸出品よりも少しお手頃な価格で販売している」という。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点