逆光線(コラム)価格を巡る攻防

価格を巡る攻防

10月に値上げされた食品は3千品目に迫り今年最大という。その一方で、大手小売業はPBの値下げを大々的にアピールする。業界を挙げて値上げ基調にシフトしてきたのに、安売りはその流れに水を差す。取引先のメーカーなどから聞こえてくるのは、こうした声だ。

▼でも、そればかりではない。PBを受託するメーカーの社長は「何でもかんでも値上げという世の中から、取り残される人も少なくない。その人たちの生活を守るためにも一定の低価格品は必要」と話す。先日のアメリカ大統領選も物価高への反発がトランプ氏勝利の一因だったと言われる。

▼とはいえ、このメーカーは安売りを素直に受け入れるつもりはない。「PBはあくまで余力で受けるもの。主力はNBであり、それをきちんとした価格で売ってもらわなければPBの安売りは容認できない」と力を込める。

▼価格訴求がやっかいな理由はまだある。指摘するのは卸売業の幹部。「買上点数を上げたい気持ちは分かるが、そのために安値が浸透するのは困る」。価格を巡る攻防は、まだまだ終わりそうにない。

関連記事

インタビュー特集

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。