8.3 C
Tokyo
12 C
Osaka
2025 / 12 / 25 木曜日
ログイン
English
トップニュース「コンビニは高い」払拭目指すセブン-イレブン 松竹梅の“梅”重点強化

「コンビニは高い」払拭目指すセブン-イレブン 松竹梅の“梅”重点強化

「セブン-イレブン(の店頭価格)に対して、割高に感じる人が年々増加。そのため来店しなくなる、あるいは買い控えるお客様もおり、対応せねばならない」。9月18日の下期商品政策説明会で、セブン-イレブン・ジャパンの青山誠一商品戦略本部長が語った。

同社が消費者1万人を対象に実施した昨年7月の調査では、コンビニの価格を「割高」と答えた人は約64%。フードデリバリー(55%)をも上回った。

ここ数年同社では、価格帯別にメリハリをつけた商品開発を行う「松竹梅」マーケティングを展開。なかでも顧客接点の強い「竹」の磨きこみに力を入れてきた。

だが「これまで品質に重点を置いて成長を続け、そこに共感いただいているお客様も多い一方、経済性重視のお客様が増えてきた」(青山氏)。今後は「梅」への対応を強化する方針だという。

価格と価値の両立を図った「うれしい値!」商品は今月から大幅拡充。このうちおにぎりでは、マグロ原料が高騰しているツナマヨにカツオも配合。鮭も原料を見直し、「ツナマヨ」「しゃけ」の税別価格を7月から12円引き下げ128円に。これにより、おにぎりの販売数量・金額とも1割以上増加した。

「五目チャーハン」などチルド弁当3品も323円と手ごろな価格を実現したことで、新規ユーザーが増加。購入者のうち2割以上がチルド弁当を過去3か月購入していなかったほか、30代以下の構成比も高まった。

また日用品や雑貨でも、店頭導入を進めたダイソー商品の売上は1年半で倍増。これにセブン&アイグループの連携により値ごろ価格を実現した「ザ・プライス」商品も合わせ、「うれしい値!」の拡充を図る。

「あり方見直すとき」

これまでの成果を元に検証を進め、「うれしい値!」の価値と価格の両立を顧客に伝えることで、新規来店と来店頻度の増加につなげる考えだ。

「『コンビニは高い』という悪いイメージを変えていかねばならない」「あり方を大きく見直すタイミングだ」と語る青山氏。

「長時間営業・年中無休を売りにしてきたが、コロナによる行動様式の変化や働き方改革も経てお客様に時間的な余裕が出てきた。一方でインフレによって経済性がより重視され、これまで最優先してきた味・品質と同じレベルで価格への要求も強まっている。難しいが、これらを両立することで一段と強くなれると考えている」。

関連記事

インタビュー特集

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。