14.7 C
Tokyo
12.3 C
Osaka
2025 / 11 / 01 土曜日
English
加工食品製粉ニップン おいしさ重視の新商品 家庭用20品を発表
〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

ニップン おいしさ重視の新商品 家庭用20品を発表

ニップンは9月2日、24年秋冬の家庭用新商品20品を発売する。内訳は冷凍食品の新商品が12品、リニューアル品が1品。グロサリーの新商品が5品、リニューアル品が2品。「おいしさ」を前面に打ち出した品々を揃えた。

8月8日に開かれた新商品発表会で執行役員食品事業本部長の池尾良氏は「当社では、刀社との協業により冷凍食品で支持されているブランド『オーマイプレミアム』からドライパスタを発売するという戦略を講じた。開発にあたって消費者の声に耳を傾けたところ、もちっとした食感を好んでいる人が多いことが分かった。現在のパスタ売場は簡便性をうたった商品ばかり。消費者がおいしさを求めている以上、それに応えた商品を上市するのがメーカーの務め。『オーマイプレミアム』のドライパスタは大変多くの支持を集めている。このマスターブランド戦略は成功の道しるべになる。成熟市場を拡大させていきたい」と抱負を語った。

奥能理士冷凍食品事業本部長
奥能理士冷凍食品事業本部長

理事で冷凍食品事業本部長の奥能理士氏は「第1四半期の冷凍パスタとワンプレート冷凍食品の売上は二ケタ増。マスターブランド戦略としてCMと販促をロングランで展開し、消費者認知度と配荷率がともに上昇したのが要因だ。『オーマイプレミアム』では価格以上の価値を提供し続けたい。ワンプレートもニーズの高まりに応じてラインアップを拡充して市場を広げたい」と意欲をみせた。

23年3月から24年6月までの冷凍パスタ市場の成長率は105%。それに対し、冷凍パスタ「オーマイプレミアム」は130%で伸長している。ドライパスタの市場成長率も104%だったのに対して、「オーマイプレミアム もちっとおいしいスパゲッティ」を含む同社のドライパスタの販売数量は150%と驚異的な伸びをみせた。「もちっとおいしいスパゲッティ」の出荷量は発売から半年足らずで2千500万食を突破しており、同社のパスタ新商品としては過去最速の販売数量を記録している。

秋冬の新商品では「いつも」を「すごい!」にするパスタをコンセプトに掲げる「オーマイプレミアム」の冷凍パスタから「濃厚ナポリタン」「濃厚カルボナーラ」を新発売。期間限定商品として「スープパスタ クラムチャウダー」を投入する。ブランド全体では、具材の増量や追加などでおいしさをアピールする。

「オーマイプレミアム 至極」シリーズは全面刷新。パッケージも全品リニューアルした。新パッケージでは「オーマイプレミアム」の最大の特徴である具材感をシズルで訴求。ロゴの視認性を向上させ「№1」ロゴを追加した。「至極」の文字をより見やすく配置し、背景も「オーマイプレミアム」の黒色と金色の配色を踏襲した。

ワンプレート冷凍食品市場は前年比136%で、23年度は169億円の規模にまで拡大している。同社は6割近くの占有率でメーカーシェアトップ。多様な世代のニーズに対応すべく新商品3品を投入する。

好調な個食米飯でも「いまどきごはん」シリーズで本格的な味を自宅で楽しめる新商品2品を発売する。

グロサリーでもこだわりの製法と素材開発でおいしさを実現。新たに「ニップン ふわっととろっお好み焼粉」と「ニップン とろっうまったこ焼粉」を上市した。外食で楽しむお好み焼、たこ焼を食卓で再現すべく食感を追求。ベースとなる小麦粉を開発し、自社の製粉技術とプレミックスの配合技術を掛け合わせた。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点