カナカン 9月下旬に本社移転 七尾のドライセンターは改修

カナカンは、本社移転をはじめ、能登半島地震で損壊した七尾市のドライセンターの改修、福井低温センターの新設など、将来を見据え積極的に設備投資を行う。7月4~5日に金沢市内で開催した総合企画商談会時に谷口英樹社長が明らかにした。会場には「地域に本気だ」の大きな横断幕を掲げ、出展社向けのあいさつで谷口社長は「地域の食を守ることが使命」と力強く語った。

カナカンの本社は、前身の金沢乾物創業の1946年から現在の金沢市袋町にあるが、9月下旬をメドに近隣のビルで2フロアを借り、本社、商品部、外食本部、情報システムなどの間接部門をすべて集約させる。これによりBCP強化、業務効率化、意思決定のスピードアップを図る。

また、7月1日付けで七尾支店を金沢支店に統合した。旧七尾支店のドライセンターは令和6年度能登半島地震で損壊したが、能登地区への供給拠点として改修を行う。

そのほか、2~3年後をメドに福井で低温食品と外食の低温センター新設を計画している。

会場では、能登復興応援コーナーのほか、アジアフェア企画として、比較的開催が少ない台湾フェアを提案し、台湾カステラや台湾ソーセージなど様々な食材・商品を提案した。

カナカンオリジナルの今秋の新商品では、地元北陸の味噌を使用したフリーズドライ味噌汁の第2弾として富山の食材を使用した「黒部名水ポークのぽっかぽか美人豚汁」(税別250円)を発売する。人気の豚肉「黒部名水ポーク」と新川だいこんを使用し、味噌は富山の山元醸造が小矢部市のJAのはとむぎを原料に醸造した「はーとむぎみそ」など富山の商品・食材を原料とした。第1弾は石川をテーマに石川県の味噌や食材を使用した商品が好評を得ていることから、多くの来場者の関心を集めていた。