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松村乳業グループ 創業65周年へ新たな挑戦 冷凍倉庫、運送事業で強みを発揮

2025年に創業65周年を迎える松村乳業グループは、卸売業のトラックを活用した運送事業や冷凍倉庫の新設に力を入れる。卸売業にとどまらない独自の強みを発揮することで、グループ売上高500億円、将来的には1000億円を目指す考え。

5月28日に開催した「松村乳業グループ納入業者(MNG)会総会」には、松村乳業、松村フーズ、松村食販、タシロ、松村食品、群馬フードサービスの取引先関係者ら約150人が集った。

グループを代表して松村乳業の松村武社長は「1960年に当時18歳だった私が一念発起でアイスキャンディーの仕事を始めて64年が経った。お客様の心の門を叩いて開いてもらう努力を続けてきた結果が今につながっている」とあいさつ。松村悟志副社長は、創立65年を迎える来年以降、年間売上500億円、将来的には1000億円を目指す方針を示した。

具体的な戦略として示すのが運送事業と冷凍倉庫だ。

松村悟志副社長
松村悟志副社長

松村副社長は「松村乳業はアイス事業が中心で、夏場に比べ秋冬の売上が低い点が課題。年間通して設備を生かすため、卸売業のトラックをうまく活用しながら運送事業にも力を入れていく」と力を込める。

松村フーズの松村浩住社長は「売上利益だけではない独自の強みがなければ発展できない。20年、30年生き残るために必要なのがやはり冷凍倉庫、そして運送業としての車両だ。グループとしてさらなる特色を出していく」と説明した。

現在、群馬県高崎市新町にある同社グループのA棟(1千坪)とB棟(300坪)の倉庫に冷凍庫があるが、1年後にB棟の荷物置き場を冷凍倉庫に改装し、3年後には高崎で新たに4千坪を取得して冷凍倉庫を建てる計画という。

取り組みの背景には、時代とともに変化する卸売業の姿がある。

「昔は食品関係を含め1200社あったと言われる卸の会社も、現在商業資本系で残っているのは数える程度。昔は地域卸といえば冷凍庫と冷凍車があって、大手とは違う素早い対応と小回りが利くのが特色だったが、今はそれだけでは通用しない時代になった」と語り、新たな挑戦を通して時代の変化にも対応する。

総会後の懇親会で赤城乳業の井上大悟専務取締役営業本部長は、「コロナ禍を経て5年ぶりの開催が盛大に執り行われたことを大変うれしく思う。アイスクリーム市場は6千億円となり、まだまだ伸びているが、インフラを含め商品を届けてくださっているおかげだ」とし、中締めを行った。

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