菓子専業の開発企業で菓子の全国卸販売を手掛けるジェーシーシー(JCC)が取り扱う数量限定の春夏向け新商品が流通筋から好評を博し、既にいくつかの商品は予定受注数量に達し追加製造待ちとなっている。
春夏向け新商品の目玉は「スクAir パイナっぽ」。
商品名の「スクAir(エア)」は“四角”と“空気(を含んだ)”の2つの意味を持つ造語で「マシュマロのような軽い食感と口どけの良さが特徴のパイン味の寒天ゼリー」(JCC)に仕立てられている。JCCの新入社員が考案した。12個入りで参考価格は税別250円。3月25日に発売開始され、グミに続く新潮流をつくる可能性がある。
拡大の一途を辿るグミ市場に向けては、好評につき即完売となった「缶詰風ナカミグミみかん味」に続く第二弾として「缶詰風ナカミグミ パイン味」を6月17日に数量限定発売する。
味わいは、シロップ漬けのパインをイメージ。JCCオリジナルの金型で作製したグミの形状も特徴。6つ並べると円(輪切り)に収まり、グミ市場好調の一因とされる“SNS映え”を意識した形状となっている。
「ぐるぐるコーヒーキャラメル」は、珈琲風味のキャラメルを独自の製法で巻き上げたもの。日邦製菓の「コーヒーキャラメル」を小袋化して値頃感を打ち出し3月19日に新発売される。
「断面が渦巻状になっていることから『ぐるぐる』と名付けた。北海道産の練乳を使用した濃厚な味わいが楽しめる。お客様がお求めやすいサイズ感にもこだわった」という。
参考価格税別120円の実質100円均一となる「お買得気分」からは3月19日に「黒糖風味鈴カステラ」、3月25日に「チョコシュー」を新発売する。
値頃感を前面に押し出す100円均一商品市場は、JCCがパイオニア。
昨今は原材料高騰などコストアップを受け、量目を減らして価格を据え置く減量値上げの傾向にあることから、JCCでは、量目でも満足感が得られることを目的に、180円均一の新シリーズを今秋発売に向けて準備を進めている。
「全国のメンバー社で編成されるプロジェクトチームで全国に通用する商品を詰めているところ。JCCの強みの1つはエリアごとに地元に知悉した社員にあり商品開発の源泉になっている」(JCC)と語る。
JCCは、日本全国各地の菓子卸7社が共同出資して1971年に設立(当時:前身会社・株式会社ファミリー)。
各地域特有のマーケットニーズの違いを捉え、各地域にふさわしいサービスを提案。小売企業との取り組みによるストアブランドの共同開発や売場づくり、協力メーカーとオリジナル商品・地域商品の開発に取り組んでいる。