「じっくりコトコトこんがりパン」刷新 スープのおいしさ追求、ブランド価値向上へ ポッカサッポロ

ポッカサッポロフード&ビバレッジはカップ入りスープ「じっくりコトコトこんがりパン」シリーズをリニューアルし、2月19日から全国で発売した。素材のおいしさをより伝えるため、スープベースを見直す一方、箱入りスープで人気の「濃厚海老のビスク」と「濃厚ブロッコリーチーズポタージュ」を追加した。同シリーズ、「じっくりコトコト」ブランド全体の展開を強化する。

「じっくりコトコトこんがりパン」シリーズは2002年に業界初のパン入りカップスープとして登場。発売以降、パンから染みわたる濃厚スープのおいしさで支持を獲得している。

同社は23年秋に「じっくりコトコト」ブランドのフラッグシップと位置付ける箱入りタイプをリニューアル。これに続きこの春はカップ入りタイプのリニューアルに踏み切った。

スープのおいしさをより追求し、素材本来の甘味やうまみ、深みを引き立たせるため、中身を変更。主力の「濃厚コーンポタージュ」は乳の風味をやや控えめにし、コーンの甘みをさらに楽しめるようにするなどブラッシュアップした。

新アイテムの「濃厚海老のビスク」と「濃厚ブロッコリーチーズポタージュ」は箱入りスープで「濃厚コーンポタージュ」と「濃厚クラムポタージュ」に次ぐ人気フレーバー。人気フレーバーの展開を通じ、カップ入りスープ、ブランド全体のラインアップ、価値訴求を強化する。

「じっくりコトコト」ブランドの共通価値はスープの濃厚さだが、新アイテムの「濃厚海老のビスク」と「濃厚ブロッコリーチーズポタージュ」も「それぞれスープの濃厚さにこだわった」(小川裕久マーケティング本部ブランドマネジメント部アシスタントマネージャー)。

素材のおいしさにもこだわり、前者は「甘えびの頭の粉末を使用し、素材のおいしさを引き出した」(同)こと、後者は「ブロッコリーの芯まで粉末化し、素材本来のおいしさを味わえるようにした」(同)こともポイントだ。

パンにもこだわり、「市場にあるパンを入れているのではなく、専用のパンを作って入れている」(同)。二度焼きして香ばしさが感じられるようにしていること、濃厚なスープが染み込むようにしていること、「じゅわ~とした食感を楽しめるような仕様で作っている」(同)ことが特徴。同社は「じっくりコトコトこんがりパン」シリーズについて、ランチシーンを中心に提案を強化する。商品パッケージや店頭に加え、デジタル広告を通じた情報発信、情緒的価値を含む価値伝達に力を入れる。

「じっくりコトコト」ブランド全体については、「濃厚なスープがお客様に支持をいただいているし、ブランドの強みだと思う。この強みをもっとお客様に体感していただきたいし、スープの価値をもっと上げていきたい。今後もそこにつながる提案を続けていきたい」(同)考えだ。