新しいアイデア光る 災害食・キャンプ飯など続々 インスタントラーメン小学生レシピコンクール全国大会

日本即席食品工業協会(安藤宏基理事長)が主催する「インスタントラーメン小学生レシピコンクール全国大会」が11月26日、服部栄養専門学校(東京都渋谷区)で開かれた。会場には応募総数9千429作品の中から書類選考で地区代表に選ばれた11人が集結、即席麺を使ったアイデアメニューを競った。

今年で22回目。身近なインスタントラーメンを使った「食育」として、子どもたち(対象:小学4~6年生)が材料・調理法・栄養バランス・盛り付けなどを自ら考え、家族や友人らと食について話し合う機会の提供を目的としている。後援は文部科学省、農林水産省、日本栄養士会。

農水大臣賞の渡辺さん - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
農水大臣賞の渡辺さん

審査のポイントは、「おいしさ」「栄養バランス」「盛りつけ」「手軽さ」「独創性」の5点。参加者は日ごろの練習の成果を発揮。地域食材の使用や栄養への配慮など個性あふれるオリジナルラーメンを次々に完成させた。審査は、協会の篠原幸治食育推進委員長(審査員長)、農林水産省の佐々木隆行食品製造課課長補佐、日本栄養士会の下浦佳之専務理事、服部栄養専門学校の中村哲西洋料理教授、料理家・栄養士の小池桂子小学校家庭科教諭の5人で行われた。

その結果、農林水産大臣賞は「災害時も水でお手軽に!栄養もとれる元気ラーメン」(渡辺藍梨さん/愛知・岡崎市立竜美丘小学校5年)に決定。災害時を想定したレシピで、水でも麺が戻ることを活用、袋麺のパッケージを容器に利用する斬新なアイデアも光った。文部科学大臣賞には「汁なし簡単担々麺風混ぜラーメン」(岡村柚芭さん/福岡・岡垣町立海老津小学校6年)を選出。おいしさはもちろん、キャンプなどでも手軽に調理でき、食欲をそそる盛り付けも評価の決め手となった。ほかにも審査員特別賞、インスタントラーメンナビ賞などが選ばれ、それぞれに賞状や副賞(図書カード、インスタントラーメン)が贈られた。

文科大臣賞の岡村さん - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
文科大臣賞の岡村さん

篠原審査員長が全体を講評し「どの作品も非常においしかった。参加者の皆さんは今日までに一生懸命、練習を積み重ねてきたと思う。その努力はとても大切なことでこれからも続けていって欲しい」など話した。