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飲料系飲料踊り場にある豆乳市場 無調整豆乳と砂糖不使用タイプに可能性を見出すキッコーマンソイフーズ

踊り場にある豆乳市場 無調整豆乳と砂糖不使用タイプに可能性を見出すキッコーマンソイフーズ

キッコーマンソイフーズは、豆乳市場が各社の価格改定の影響もあり踊り場にある中、善戦している「おいしい無調整豆乳」と今春から展開している砂糖不使用タイプに可能性を見出す。

無調整豆乳の善戦要因について、キッコーマンソイフーズの荻生康成執行役員マーケティング本部企画開発部長は、無調整豆乳が大豆と水だけでつくられている点を挙げる。

「テイストとして非常にプレーンであるため豆乳の中では使用用途のバリエーションが一番豊富。豆乳のニーズをもろに受けて代替の効かないカテゴリーであるため価格改定の影響を受けにくく踏ん張っている」と語る。

キッコーマンソイフーズの荻生康成執行役員マーケティング本部企画開発部長
キッコーマンソイフーズの荻生康成執行役員マーケティング本部企画開発部長

無調整豆乳そのものの味わいが栄養価値とともに受け入れられている点も善戦要因に挙げる。

これまで業界では、豆乳の本流とされる無調整豆乳と調製豆乳の“白もの”に親しんでもらうべく、大豆臭を抑える取り組みや間口(飲用層)拡大策として豆乳飲料を展開してきたが、今後は大豆の風味もポジティブに受けとめられそうだ。

「豆乳というとどうしても青臭いイメージを抱かれるが、今は逆。ソイラテの味わいが好まれているように、豆乳の味わいが“スッキリしていてコクがある”ものと支持され、豆乳を好ましいと思って下さっている方が増えている」との見方を示す。

余計なものが入っていない原材料のわかりやすさから「おいしい無調整豆乳」へのトライアルもみられるという。

「プレーンで混じり気のないおいしさが評価されて、新規ユーザーが豆乳飲料の飲用を経ずに最初に手に取られる。加えて、無調整豆乳は豆乳の中で一番大豆固形分が多く含まれるカテゴリーであることから栄養摂取という点でも新規ユーザーの獲得につながっている」と述べる。

トライアル獲得を裏付ける事象として200mlパーナルサイズの伸長を挙げる。

「『おいしい無調整豆乳』は、1Lが価格改定の影響で価格コンシャスなライトユーザーが離反して落ち込んだ一方、200mlへの影響は軽微でトライアルを促せていると考えている。200mlは飲用が主要用途であるため飲用頻度の高い方の離脱もあまり起きていない」とみている。

売場に並ぶ「砂糖不使用」シリーズ
売場に並ぶ「砂糖不使用」シリーズ

習慣的に飲み続けてもらうための選択肢の一つとして、今後は3月に立ち上げた「砂糖不使用」シリーズにも力を入れていく。

同シリーズには「生活者に興味関心を持っていただくべく、新しいカテゴリーや新しい切り口でもう一度トライアルを喚起していきたい」との思いが込められている。

第1弾として今年3月に新発売した「砂糖不使用 調製豆乳」(200ml・1L)では、調製豆乳と無調整豆乳の間にあるニーズを狙う。

「無調整豆乳が非常にプレーンであるので、調製豆乳にシフトしたものの、調製豆乳からも離反してしまった方を丁寧に調べると“甘さがない無調整豆乳のような調製豆乳”を求める声が結構なボリュームであった」と述べる。

第1弾に続き同2品の発売にあたっては、「豆乳飲料 麦芽コーヒー」「豆乳飲料 紅茶」の既存2品とのカニバリが懸念されたが「甘いのを好む人と、甘くないのを好むという人は明確に分かれると判断して発売したところ、カニバリは起きていない」という。

9月4日には「砂糖不使用 豆乳飲料 抹茶」(200ml)を新発売。
 
「『砂糖不使用』シリーズは調製豆乳・豆乳飲料ともに配荷が徐々に進み、シリーズとして棚を構築できているところもある。今後は、砂糖不使用がひとつのカテゴリーになれるように育てていく」と意欲をのぞかせる。

白ものではそのほかトクホの「特濃調製豆乳」(200ml・1L)が好調を維持。

好調要因は主に2つあり「健康を気にする方に選ばれているのと、濃くてまったりとした味わいが支持されている」と説明する。

豆乳飲料については“期待を裏切るような驚きのある商品”をコンセプトに掲げて今春発売した新商品は「一定のご評価をいただいている」。

秋冬に向けては、8月21日から「豆乳飲料 アフォガート」と「同 まろやか青汁」(ともに200ml)の新商品2品を発売している。

新機軸商品としては9月25日に機能性表示食品「SoyBody+MCT」(200ml)を新発売した。

同商品は「我々としては栄養をきっちり摂取して代謝をあげることで体形維持やダイエットをしていただきたい。今回、MCTを加えることで大豆たんぱくを摂るイメージをより想起しやすくした」ものとなる。

下期ならではの施策としては、恒例の“ホッ豆乳”の施策を展開していく。「今年はもっと使い方を分かりやすくお伝えするため“朝温めた豆乳を飲んで下さい”というメッセージに集約していく」。

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