サントリー「クラフトボス」飲用層拡大へ 豆乳ファンに「ソイラテ」提案

サントリー食品インターナショナルは9月19日、「クラフトボス」から豆乳を前面に押し出した新商品「クラフトボス ソイラテ」を発売。「クラフトボス」の飲用層拡大を図る。

11日に行われた試飲会で、サントリー食品インターナショナルSBFジャパン ブランド開発事業部の駒木亜美氏は「『健康にいいから』ではなく『味しいから』という理由でソイラテを選ぶ人にアピールしていきたい」と新規飲用者獲得への意気込みを語る。

開発の背景には、近年の植物性飲料市場拡大がある。同社によると、豆乳を含む植物性飲料市場は広がりを見せ、2022年には2010年と比べて2倍以上の規模に拡大したと推定。「豆乳は女性が健康のために飲むというイメージが強いが、調べてみると若年層を中心に男女を問わず、豆乳の味を好んで飲まれていることが判明した」(同)という。

コーヒーショップでのソイラテの定番化や、自宅でコーヒーを飲む際に豆乳で割るユーザーが増えたことも踏まえ開発に至った。

試飲会で浦田采香氏㊧と駒木亜美氏(サントリー食品インターナショナル) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
試飲会で浦田采香氏㊧と駒木亜美氏(サントリー食品インターナショナル)

同社商品開発部の浦田采香氏は「植物性素材は熱に弱いため、殺菌のための加熱でクセのある香りやべたつきが出てしまっていた。社内プレゼンにこぎ着けるまで200以上の試作を重ねた」と振り返る。

コーヒーには、ウガンダ産浅煎り豆とブラジル産深煎り豆のブレンドに、エスプレッソを配合。ラテには北海道産大豆豆乳と大豆粉末を使用することで、大豆の華やかな香りとクセのない味わいを両立させた。ラテ部分は、植物性原料100%になっている。

既存品の「クラフトボス コーヒーニューニュー」が乳原料に植物性素材を加えてチルドカップなどと遜色ない乳飲料並みのミルク感をペットボトル(PET)で実現しているのに対し、「ソイラテ」はソイミルク(豆乳)を前面に押し出したものとなる。

これまでショップや自宅でソイラテを楽しんでいた若年層の男女を中心に、ラテユーザーの気分転換としての選択肢も視野に入れる。パッケージもヘルシーさではなく美味しさを強調するため、高級感のある金色を基調としたデザインになっている。

9月17日から順次オンエアの新TVCMでは、ダンスボーカルパフォーマンスユニット「新しい学校のリーダーズ」を起用。「クラフトボス」シリーズの新商品として“登場感”を演出する。