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飲料系飲料濃い系緑茶飲料が拡大 「お~いお茶」「伊右衛門」「綾鷹」機能性表示食品化で勢い加速

濃い系緑茶飲料が拡大 「お~いお茶」「伊右衛門」「綾鷹」機能性表示食品化で勢い加速

 苦み・渋みが感じられる濃い系緑茶飲料が拡大している。

 一般的な緑茶飲料よりも多く含まれるカテキンによる健康イメージの浸透が背景。おいしさや値ごろ感、嗜好の多様化も消費を後押ししているとみられる。

 「お~いお茶 濃い茶」(伊藤園)を筆頭に、「伊右衛門 濃い味」(サントリー食品インターナショナル)、「綾鷹 濃い緑茶」(コカ・コーラシステム)の3商品があり、どれも機能性表示食品としてリニューアル後、勢いを加速させている。

 カテキン訴求商品で伸び盛りなのが「お~いお茶 濃い茶」で、前期(23年4月期)は3230万ケースへと拡大した。

 同商品は、緑茶の主要成分であるカテキンがインフルエンザ対策としてテレビ番組に取り上げられたことを契機に18年末頃から上昇基調にあり、これに拍車をかけたのが機能性表示食品としての打ち出しであった。

 19年にガレート型カテキンの働きで体脂肪を減らす機能があることが報告されている機能性表示食品へと刷新して以降、勢いを加速。新規ユーザーを獲得しながら成長している。

 その一番の要因は「おいしさにある」(伊藤園の安田哲也マーケティング本部緑茶ブランドグループブランドマネジャー)との見方を示す。

 昨年10月の価格改定後も影響を受けることなく伸ばし続け、乳性飲料を含めた機能性表示食品の飲料の中でトップの座を堅持している。

 サントリー食品インターナショナルは昨年、「伊右衛門 濃い味」を“内臓脂肪を減らす”という具体的なヘルスクレームを掲げた機能性表示食品へと刷新したところ大幅増を記録した。

 今年は濃い系緑茶飲料の消費者の嗜好に着目してパッケージに磨きをかけ勢いを加速させる。
 「伊右衛門」ブランドの中で今年、「濃い味」を基幹アイテムの「伊右衛門」本体(緑茶)と並ぶ注力アイテムに位置付ける。

 サントリー食品インターナショナルの三宅克幸SBFジャパンブランド開発事業部課長は「今年は現在も絶好調の『濃い味』をしっかり伸ばしながら、厳しい市場の中で『伊右衛門』本体(緑茶)がなんとか踏みとどまることでブランドの成長を図っていきたい」と語る。

 この考えのもと、「濃い味」を強化すべくパッケージを刷新して2月7日から発売している。
パッケージは、濃い系緑茶飲料に求められる消費者の嗜好を反映させて、上部に「寛政二年創業 京都福寿園」の文字をあしらい大きく刷新した。

 「昨年の大幅増に大きく貢献した機能性表示食品化は1つのきっかけではあるものの、“機能性表示食品だから飲まれているのではない”というのが我々の見解。緑茶飲料の主流になっている飲みやすいドリンカビリティのお茶ではなく、苦味・渋味がしっかり味わえるお茶が『濃い味』のお客様のニーズと捉えたときに『寛政二年創業 京都福寿園』の言葉が物凄く価値になると考えた」と説明する。

 緑茶飲料の市場見通しとしては今年も引き続き濃い系緑茶が牽引していくとみている。

 「お客様の嗜好や機能への期待でいうと濃い系に少し流れている。ただし緑茶飲料トータルの数は大きく変わらず、昨年は濃い系が牽引したことで市場は微増で着地できた。現在、市場全体で濃い系が占める割合は2割程度。我々の見立てでは上限は3割で、3割までは開拓余地がある」との見方を示す。

「綾鷹 濃い緑茶」(コカ・コーラシステム)
「綾鷹 濃い緑茶」(コカ・コーラシステム)

 コカ・コーラシステムも「綾鷹 濃い緑茶」を機能性表示食品に刷新して2月6日に発売して以降、好調に推移している。

 日本コカ・コーラの助川公太緑茶事業部部長は「昨年まで『濃い緑茶』に特段手を加えてこなかったため大きく伸びなかったが、今年、機能性表示食品にリニューアルしてから非常に好調で、我々当初の目標に対して大きく上回って推移している」と語る。

 好調要因については「(機能性表示食品化によって)継続的に飲む意味を持たせられたことと、あとはおいしさで“濃い系の緑茶飲料の中でも『綾鷹』はおいしい”という評価を得ている」と説明する。

 同商品には機能性関与成分の茶カテキン540mgを配合している。

 届出表示は「本品には茶カテキンが含まれています。茶カテキンには BMI が高めの方の内臓脂肪と皮下脂肪を減らす機能能があることが報告されています」で、内臓脂肪と皮下脂肪をWで減らす機能性表示食品の緑茶としてアピールしている。

 特に間口(飲用層)拡大には、パッケージで内臓脂肪と皮下脂肪をWで減らすことを目立つように訴求している点が奏功したという。

 「事前の調査で、男性は内臓脂肪を、女性は皮下脂肪をそれぞれ気にされていることが分かっていた。実際、導入後の消費者の性年代別の構成比をみても、競合商品に比べて、50・60代の男性だけではなく、50・60代の女性をより多く獲得することができている。これにはパッケージデザインで大きく打ち出したほか、店頭POPでもWで減らすことを強く訴求しているのが功を奏している」との見方を示す。

 リニューアルによって、大手コンビニにも新たに採用されるなど販売チャネルが拡大。「コンビニチャネルでの週販も堅調に推移している」。

 スーパー・量販店での販売については「競合よりも少し高めの金額で販売させていただいているが、当初の予定以上に販売本数がついてきている状況」と述べる。

 自販機には現在のところ導入しておらず、手売り中心で展開している。

 濃い系緑茶飲料市場は拡大傾向にあり、現在、緑茶飲料全体に占める濃い系の割合は2割程度と推定される。

 拡大の背景には、健康志向の高まりに加えて嗜好の二極化を挙げる。

 「すっきり系を好む人と渋み・苦みの濃い系を好む人が二極化しているとみている。しかし、濃い系が将来の緑茶飲料の主流にはならないと思っている。あくまでも、濃い系は定番品であるすっきり系のオリジナル商品を補完するもの。すっきり系では物足りない人を満足させる役割を担い、一定のお客様がついてくるのではないかとみており、そこをしっかり捉えていきたい」との考えを明らかにする。

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