AIはヒット商品を生み出せる?

ネットで「Tシャツ」と検索するとTシャツやそれと関連した広告が頻繁に出てくるようになる。検索履歴をもとに機械が判断したことによるもので、背景などが踏まえられておらずタイミングも逸していて個人的に訴求力を感じたことはない。

▼購買データをもとに嗜好を分析してオススメ商品を通知してくることもあるが「よしコレ買おう」とはなかなか思えない。車や家といった高額な買い物とは異なり、単価が比較的安い食品や飲料は即時消費型であるため、購入にあたりあまり考えることなく売場で商品を見かけ「欲しい」と思ったときに衝動的に購入することが多い。この移ろいやすい気分に合わせて広告を打つのは至難だと思う。

▼当たり前だが、おいしさの感覚も一様ではない。同じ食べ物でも腹ペコとそうでない時とでは味わいは異なる。心の持ちようによっても左右される。

▼AIは顕在化したニーズを分析して失敗しないためのマーケティング活動には有用かもしれないが、潜在ニーズを掘り起こしてヒット商品を生み出すまでには今のところ至っていないようだ。