精製糖トップのDM三井製糖はこのほど、7月1日からの砂糖出荷価格を12円(約5%相当)値上げすると特約店に通知した。国際粗糖価格の上昇や円安の影響で原料価格が上昇しており、コスト増加分を価格に転嫁する。
今回の値上げが市中卸値に完全に浸透した場合、上白糖で1kg当たり239~241円、グラニュー糖で242~244円となる(価格はいずれも日経・東京卸値)。同社は今年1月にも6円値上げしており、2021年からの累計では計7回・53円の価格値上げとなる。
国際粗糖価格の指標となるニューヨーク粗糖先物(期近)は、4月に1ポンドあたり27セント台に急騰。世界最大の生産国・ブラジルの天候不順などを背景として、その後も高値圏で推移している。
直近の為替は、1ドル140円台を回復するなど円安傾向が続いている。今後、農畜産業振興機構による粗糖売戻価格(7~9月)の引き上げが見込まれ、「コスト削減に努めるが、自助努力のみでは吸収できない」(DM三井製糖)として価格転嫁に踏み切る。