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流通・飲食小売イオンリテール、AIオーダー導入し店舗の荒利最大化と店舗業務の省人化を加速

イオンリテール、AIオーダー導入し店舗の荒利最大化と店舗業務の省人化を加速

 イオンリテールは5月13日からAIオーダーをイオン、イオンスタイルなど約380店舗に導入して店舗の粗利最大化と店舗業務の省人化を加速していく。

 これまでの一般的な発注方法は、店舗ごとに来店者数と過去の販売実績をもとに発注数を提示し、そこに予定しているセールス情報やイベントなどの要素を加味して発注数を修正するやり方となる。

 これにより浮上する、予測精度が属人的になり店舗ごとに精度のバラツキが発生するという課題をAIオーダーで解消していく。

AIオーダーとは、AIを活用して店舗の発注業務を需要予測により自動化する発注システム
AIオーダーとは、AIを活用して店舗の発注業務を需要予測により自動化する発注システム

 AIオーダーとは、AIを活用して店舗の発注業務を需要予測により自動化する発注システムで、AIが予測した客数予想にPI値(レジ通過客数1000人あたりの買上点数)を掛け合わせて発注勧告数を算出する。
 
 具体的には「AIが予測した来店者数に、AIが予測した商品ごとの販売予測や店舗ごとの気温や価格などの多面的な影響要因(コーザルデータ)を自動で組み合わせ、新たにリアルタイムの在庫数量も可視化することで最適な発注数を自動で算出する」とシステム企画本部の山村卓也氏は説明する。

 気温・価格以外の多面的な影響要因の一例としては「火曜日はPI値が上昇する」(カレンダー)や「ボーナスポイント付与商品でPI値が上昇する」(プロモーション)「似たような商品を特売しているとカニバリが発生してPI値が下がる」(カニバリ)などが挙げられる。

 既に数店舗でパイロットテストを実施・検証したところ、総合評価として売上げ・売価変更・荒利・欠品の全ての項目で導入後改善がみられたという。

 「適正な発注によりチャンスロスが15%程度削減され、売上げは2%程度改善。値下げが減ったことで売価変更が削減され、当然、粗利率の改善が見られた」と語る。

 発注時間は平均で5割削減。1週間で1店舗1部門につき平均90分程度要していたのが45分に減少した。
 「思いもよらなかった効果としては発注金額が30%程度減少され、それに伴う品出し作業も削減され飛躍的な効率改善だと考えている」と胸を張る。

 現行の予測精度と比べて最大30ポイント程度予測精度が高いことも判明した。

 「豆腐などで17ポイント、練り物で18ポイント、パンで4ポイント、デザートで23ポイント、生菓子で31ポイントの精度改善が見られた。パンは、リードタイムが少し長いため現段階でも店舗で調整することができるため、もともと精度が悪くない。それ以外のところは気温やプロモーションで大きく変わってしまい、その中で最大30ポイントの改善が見られた」と振り返る。

 AIオーダー導入店舗は現在100店舗。

 今後は導入店舗の拡大とともに対象部門も広げていく。対象部門は現在の日配品5部門からデイリー全商品と惣菜・弁当などデリカ全商品への展開を計画する。
 あわせてAIカカクについては「水産や畜産などへの導入を予定し、食品を中心に実装していく。

 24年以降については、食品の残りの部分やファッションやホームファッションなど非食品にも広げていきたい」と語る。

 AIカカクは、売価変更を削減して商品を売り切ること目的に、21年に導入開始された。

 AIカカクで天候や発注数量、リアルタイムの売上げデータ、商品の残在庫数からAIが適切な値引き金額やタイミングを提案している。

 「例えば売上げだけを狙うと在庫を積み、商品が大量に売れ残ってしまうため、値下げが増えるという意味合いで売価変更が増えるが、適正な在庫数で発注されると、建値消化率(正価販売率)が上がり売価変更が削減される」と説明する。

 AIオーダーで発注数の精度を上げて、適正な在庫数が崩れた場合の補正としてAIカカクによる値引きの最適化で、店舗の荒利最大化と店舗業務の省人化を行っていく。

 今後はAIオーダーの対象部門を広げていくとともに物流センターとのデータ連携なども行い配送効率改善にもつなげていく。

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