赤城乳業はこのほど、23年春の政策発表会を実施した。今年度は「クリームアイスのさらなる育成と氷菓の強化」をテーマに、順調な成長をみせる「ミルクレア」「ソフ」「フロリダサンデー」のクリーム系商品の育成を継続するとともに、主力の「ガリガリ君」をはじめ、強みである氷菓系商品を一層強化する。
専務取締役営業本部本部長の井上大悟氏は「2022年度は売上高前年比107%、520億円という非常に堅調な数字をあげることができた。アイスクリーム市場における新たな責任を実感し、気の引き締まる思いだ」などと語り、主力の「ガリガリ君」や夏場のコンビニエンスストアでの売上が大きい氷菓系のPB商品と同時に、クリーム系のNB商品も売場に一層根付かせる方針を示した。「ガリガリ君」については「生活環境もあって一部CVSの売上減少はあったが、今年度はサンプリングなども状況をみて実施し、アピールしていきたい」と最需期に向けて意欲を示した。同社は今年2月1日からベトナム進出を果たしており、国内外含め業界での存在感を一層高めていく構え。
ブランド別の商品施策では、育成に最も注力する「ミルクレア チョコレート」「同 宇治抹茶」(40㎖×6本、希望小売価格税込み380円)を2月27日からリニューアル発売。外側を覆うチョコレートアイス部分の厚さを薄くし、中のミルクアイス部分を増量することで特長である「ねっちり食感」をこれまでにない「ね~っちり食感」に進化させた。発売に合わせ「ミルクがのびる」をキーワードにした猫が登場するTVCMも放映予定だ。
「ソフ」は昨年春のリニューアル以降、若年層と年配女性の購買が大幅に増加している。2月27日から「ソフ 北海道ミルクバニラ」(150㎖、同150円)の北海道産生クリームを10%増量し北海道産乳製品を100%使用した素材のおいしさを強化するほか、「同 富良野メロン」(同)は果汁を20%増量し、メロンの芳醇な香りとジューシーな果汁感が一層楽しめるようにした。昨年に引き続き、謎の偉人“Mr.Dareyanen”を起用したTVCMを放映予定(1千GRP)。同日発売予定の「フロリダサンデー」はプラスチックのフタから紙シール仕様にパッケージを大幅変更。プラスチック使用量を約40%削減し環境に配慮したほか、フタ部分にも商品デザインを印字したことで売場での視認性向上を図る。「フロリダサンデー ブルーベリー」(210㎖、同200円)は側面のブルーベリーソースの果汁量を6%から33%、ブルーベリー果汁・果肉を2%から5%にアップし、「同ストロベリー」(同)と2品体制で展開する。
22年度大きな飛躍をみせた「ガツン、とみかん」(58㎖×5本入り、同380円)は、引き続きお笑い芸人の江頭2:50さんを起用。2月27日から新WebCMを公開するほか、3月5日19時から放送予定のテレビ朝日系列「ナニコレ珍百景」放送中に“1回限り”の幻のTVCMを放映予定。「ガツン、といちご」(同)はいちご果汁を従来品から25%アップし、より生果のような風味に仕上げた。