加工食品菓子湖池屋、中食市場開拓へ号砲...

湖池屋、中食市場開拓へ号砲 10年かけて開発した「揚げたてポテトの旨さが楽しめる」を訴求する新商品「金のポテト」で

 湖池屋は10年かけて開発した「いつでもどこでも揚げたてポテトの旨さが楽しめる」を訴求する新商品「金のポテト」で中食市場の開拓を本格化する。

 同商品は9月21日から1都6県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県)のコンビニ、10月5日から同エリアのスーパーなど一般チャネルで発売された。

相葉雅紀さん(右)と藤﨑ゆみあさん(左)とともにCM発表会に登壇する佐藤章社長(中央)。創設されたキャラクターも登場。
相葉雅紀さん(右)と藤﨑ゆみあさん(左)とともにCM発表会に登壇する佐藤章社長(中央)。創設されたキャラクターも登場。

 発売に先立ち9月20日、新CM記者発表会後に囲み取材に応じた佐藤章社長は売場展開について「各企業さまがどうされたいかが第一だが、お惣菜売場にも置いていただけると最高。ホットスナックコーナーの横でもいい。ドライブインや駅売店など交通ロケーションにも導入していただきたい」と語る。

 全日本菓子協会によると、菓子市場は2025年、小売金額で4兆円の大台を突破した。

 佐藤社長が狙うのは、菓子市場の3倍以上の12~13兆円と推定される中食市場。

 「中食市場はまだまだ伸びる。1日3食、家庭で料理して食べる内食市場は昔100兆円以上あったのが、外食と中食の市場が形成されたことで66~68兆円まで減少した。今後は社会進出する女性も増え、不可逆的に外食や中食がもっと増えていくとみられる」との見方を示す。

 中食市場に向けて着目したのは、スナック菓子市場で同社がこれまでほぼ手つかずだった成形ポテトカテゴリ。
 同カテゴリは小売金額約6000億円の3割強を占めるとみられている。

 成形ポテトとは、じゃがいもを一度フレークや粉末、マッシュ状にしてから、型に入れて同じ形や大きさに整えて作ったスナック菓子のこと。

 10年かけて新製法「真空揚げたて製法」を編み出したことで、成形ポテトへの本格参入に踏み切った。

左から佐藤社長、開発を担当したR&D本部イノベーション開発部の武島建悟部長、能勢晶暉氏、遠藤芙奈氏、マーケティング本部マーケティング部第2課の中島桃子課長代理
左から佐藤社長、開発を担当したR&D本部イノベーション開発部の武島建悟部長、能勢晶暉氏、遠藤芙奈氏、マーケティング本部マーケティング部第2課の中島桃子課長代理

 「金のポテト」では、家庭や外食で作られるようなフレンチポテトやフライドポテトのような本格的な味を再現するため、蒸かした国産100%の生じゃがいもを潰してマッシュポテトにする。
 次に、真空濃縮で生じゃがいもの8割近くを占める水分を抜いたものを、真空フライを使って焦げないようにじっくり揚げる。

 「水分をどう飛ばすかが一番難しかった。あとは、じゃがいもの品種によって揚げる温度も調整しなければならず、開発担当者が泣きながら取り組んでいた。芋の風味が感じられるようにすることや割れないように揚げるのも相当難しかった」と振り返る。

 コミュニケーション施策は、相葉雅紀さんと藤﨑ゆみあさんを起用した新TVCMを9月25日から販売エリアで順次放映していく。

 出稿量は通常の2倍以上。「早め早めに手を打ち、ガンガン投下していく」と力を込める。

 CMソングにはテクノポップの名曲「RYDEEN」を採用し、新製法による革新性や揚げたてポテトのような味わいがもたらす味覚体験を印象的に伝えていく。

 ラジオCMやデジタル広告、SNS施策も展開する。
 生活者の食べた感想をSNSで広めることを目的としたイベントの開催やアドトラックの運行。
 アドトラックは9月25日から28日までの4日間、渋谷・原宿・新宿・新橋・有楽町の都内を巡回して話題化を図った。

 コミュニケーションターゲットは、TVCMでは30~60代、デジタル広告では20~30代と設定し、幅広い層のトライアルを促す。

 オリジナルキャラクターも創設。キャラクター名は公募により今後決定する。

 「やみつき塩」(46g)と「王道のり塩」(同)の2品を取り揃えて、半期で10億円、初年度(通年)で20億円の売上を計画する。

 同社は「金のポテト」の発売を中食市場開拓の第一歩と位置付ける。

 今回、「真空揚げたて製法」を編み出したことで、加工食品用のじゃがいもに留まらず、生食用のじゃがいもも原料として使用することも可能となる。

 「細胞が壊れにくい温度を試しながらマッシュポテトを冷凍保存するという手もある。九州から関東、東北、北海道と桜前線ならぬ芋前線のように商品を変えていく、あるいは、豊作の場合にストックしておくこともできるかもしれない。我々は国産にこだわり日本の農業も応援していく。生産者が懸念される病害虫対策もきっちりやっていきたい」との考えを明らかにする。

 なお、「金のポテト」開発にあたり、佐藤社長は当初、開発期間を5、6年と見込んでいたという。

 「5、6年目くらいで何とかしてほしいと言っていたが、難しく、(開発担当者の)武島くんが『日清食品(the WAVE)に出向して勉強したい』と言って2年後に戻ってきた。湖池屋を外から見つめ直した期間があったこともよかったのだと思う」と述べる。

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