三幸製菓はプロダクトアウトからマーケットインの発想への転換に取り組んでいる。
7月28日、取材に応じた牛膓栄一社長は「従来はどちらかというとバトンリレーのように『商品ができたので売ってください』という流れであったが、これでは多様化・細分化するお客様のニーズに対応できない。営業現場のほうから、お客様がどのような商品を求めているのかを先回りして把握し、部署横断で共有していくことが求められる」と語る。
モノを売るには品質・適切な生産量・営業販売の3つを揃え、プロダクトアウトではなくマーケットインの発想で取り組まなければならないとの考えのもと、2025年10月には生産・営業・マーケティングなどの各部署に横串を刺すべく営業戦略統括部を新設した。
現在、マーケットインの推進役に位置付けているのが、東京・渋谷に開設した新オフィス「Canvas(キャンバス)」を拠点に活動する営業戦略統括部。1フロアの新オフィスにはマーケティング部、人事部、海外事業統括部が同居する。
営業戦略統括部の主な役割は大手流通チェーンへの広域営業と営業戦略の立案。ニーズを探り同居するマーケティング部などと連携して商品開発や戦略立案を推進している。
「『キャンバス』を拠点に考える力を養うことが必要。流通企業さまのお声を吸い上げるだけではなく、外部の協力を得るなどして生活者や今のライフスタイルをしっかり見ていかなければならない。マーケティングの近くにいないと営業戦略は立てられない」との考えを明らかにする。
新機軸商品の定着化にあたっては、スモールスタートの構えで仮説検証を繰り返していく。
「商品を出して何がよかったのかダメだったのかをしっかり分析しつつ、求められるスピードにも対応していかなければならない。このような分析をするための部署と時間を設けていかないと、ついていけなくなる」と気を引き締める。
