取材の合い間、ランチで都心のベーカリーを訪問。値段をよく見ずに菓子パン2個とアイスコーヒーを注文したところ、会計は想定外の「1300円」。お釣りを受け取るつもりで出した財布から慌てて小銭を追加した。
▼来年4月に食料品の消費税減税が控える。大手小売トップは「特にランチは外食から内食へのシフトが進むだろう」と予測。実質賃金が上向いてきたとの統計があるものの多くの庶民は実感に乏しい。そもそも外食対内食の価格差に減税分7%の恩恵を受けたいとの意識が働くのは自然だろう。
▼食品メーカーの営業担当は減税前の買控えを警戒する。卸、小売とも対策を検討中だが妙案はなかなか浮かばない。「やれるとすれば定番品の販促強化、増量企画、消費者キャンペーンくらい」と頭を悩ませる。
▼物価高対策は必要だが、食料品の消費税減税が最適解なのかは疑問が残る。首相は「悲願」と話したが、先の衆院選では野党との争点つぶしに過ぎなかったきらいもある。飲食料品業界の負担や懸念を聞けば聞くほど政策の意義を見いだしづらくなってくる。
