今年発売60周年を迎える亀田製菓の旗艦ブランド「亀田の柿の種」の年間販売数量は約1億袋以上に上り国内米菓売上No.1の地位を堅持している。
カリッと香ばしい柿の種とピーナッツの絶妙な組み合わせが半世紀以上支持され、その秘訣は亀田工場(新潟県新潟市)で随所に導入されているこだわりの製法にある。

亀田工場は、本社と米菓・食品・海外の開発部門を融合させたグローバル・ライスイノベーションセンター(GRIC)と同敷地内にあり1987年に操業開始。
現在、「亀田の柿の種」をメインに「白い風船コクうまミルククリーム」などを生地の仕込みから焼きなどの仕上げ・包装まで一貫して製造している。
「亀田の柿の種」の製造工程は、米粉(うるち米)やでんぷんを巨大な蒸練機に入れ、蒸気をまんべんなく吹き込み、よくこねて餅状の生地にする蒸米という工程から始まる。
1回にできる生地は約300キロ。日によって生地に含まれる水分量が変わるため、最適な数値になるように調整される。

続く練りの工程では、生地を練りながら空気と水を絡める。この時にできる空気の粒が柿の種のカリっとした食感につながる。
4月23日、取材に応じた亀田工場の業務課総務係長は「生地の仕込みは柿の種の心臓部であり、練りの工程までで良し悪しが決まってしまうとも言われる。良いものを作り続けるために、日々、水分値の誤差を無くすように取り組んでいる」と語る。

練り機と呼ばれる螺旋状に餅をつく機械で練られた生地は、細長い棒状にされ約1メートルの長さにカットされる。その断面は柿の種の原型である半月型となっている。
棒状の生地は、冷蔵庫へ自動搬送され18時間程度寝かされる。これにより十分に冷やされることで生地が硬くなり、後工程で切断しやすくする。

切断の工程では、高速カッターで約1.6ミリの厚さに切断。1秒間に約1500粒の柿の種の生地が作られる。
切断された生地は乾燥機による熱風での乾燥で最適な水分量になるまで乾燥させる。
乾燥後は、水分が均一に広がるように生地を3時間程度寝かす。
生地に残る水分量が外側に偏るなど不安定な状態にあると、焼きの工程で膨らまない、あるいは、破裂してしまう可能性が高まる。

寝かせられた生地は、オーブンに入れられ、200‐300℃の熱風で一気に焼き上げられる。機械の数値にとらわれず人の目で焼き具合を確認して絶妙な温度に調整される。
焼かれた生地はドラムタンクで入れられ、回転する中で醤油・砂糖・その他の調味料でできた秘伝のタレで味付けされる。
回転させることで味を均一にしてツヤも出す。
味付け直後は秘伝のタレがベタついているためベルトコンベアで時間をかけて運ばれながら乾燥される。

乾燥後、色彩選別機にて欠け・割れの柿の種が取り除かれる。取り除かれた柿の種は家畜の飼料として利用され、廃棄率はほぼゼロで推移している。
検査は機械だけではなく食味検査員によっても行われる。検査員は1時間に1回、その日にできた柿の種を2、3日前にできた柿の種と食べ比べて、鼻に抜ける香りや舌触りなどを確認している。
個包装への充填は、柿の種が7割、ピーナッツが3割を占めるようにコンピュータースケールで計量されて窒素ガスで密閉されたボックス内で行われる。
中身が充填された個包装はパラレルロボットによって6袋ずつ大袋に詰められ、ここまでの工程を経て「亀田の柿の種」は完成される。
亀田工場では4組3交代で24時間稼働して「亀田の柿の種」を製造している。安全安心に配慮し1粒の柿の種ができるまでにほぼ1日を要する。
