三幸製菓は、面白い発想が自然と湧き出る組織を志向し、リクルート活動を強化しているほか社員自らが考えるプロジェクトを推進している。
同社は、コーポレートブランドスローガン「Make Wow Moments. つくろう、ワォ!と楽しくなる瞬間。」を掲げ、売上拡大して業界一位になることよりも、ニッチとエッジをキーワードに生活者に喜ばれるものを提供して驚きや感動を届けることに重きを置く。
そのためには、現場から面白い発想が自然と湧き出るようにしていく。
7月28日、取材に応じた牛膓栄一社長は「お客様から『三幸製菓って面白い』『三幸製菓って何の会社』と言っていただけるようになりたい。社員には会社の目指すべき方向を明確に示し、安心な気持ちで働いて楽しいと感じてもらえるようにする。社員自ら考えて動き、上下の隔てなく社長にも好き勝手いろいろな意見が言い合えるようにしていけばイノベーションは自ずと起きる」と語る。

リクルート活動は、東京・渋谷に6月開設した新オフィス「Canvas(キャンバス)」を拠点に展開。3人の採用担当が大学を訪問するなどして積極的に接点を広げているほか、インターンシップにも本腰を入れる。
2027年4月入社予定の新卒採用について、「想定以上の数の学生に内定を出すことができ『キャンバス』のメリットが早速現れた」との手応えを得る。
面接にあたっては会社のPRに重きを置いたという。
「学生に質問するよりも、学生が安心して働ける会社であることや将来性も含めて当社から逆に我々からプレゼンテーションさせていただいた。今は米菓中心の会社だが、いろいろなカテゴリに挑戦しており海外に向けても計画を立てていることや、従業員の主体性のある活動が成長に結びつくことなどを伝えた。選考にあたってはもちろん吟味するが、企業も学生から選ばれる時代であり、当社の魅力をしっかり伝えていくことが重要だと考えている」との考えを示す。

社員が前向きに動かない限り会社の成長はないとの考えから、経営としては前向きに働ける環境づくりに注力している。
昨年10月に始動した「みらいプロジェクト」もその一環。
同プロジェクトでは、20・30代の社員約30人が6チームに分かれ、30年後の三幸製菓のありたい姿やなすべきことを話し合っている。
社外の協力も得て、既成概念に捉われない発想を促し、8月に最終発表を予定している(取材時)。
「1つ効果が見られたのは部署の垣根と年代の垣根を超えて意見交換する機会を作れたこと。来年に向けても違うテーマを設定し、考える時間を与えていきたい」と述べる。
