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亀田製菓、北米市場拡大へ準備万端 軸足はグルテンフリークラッカーと日米融合の新商品 「ワクワクしかない」髙木社長が意欲

 亀田製菓は、成長領域と定める北米市場拡大の準備を整え、国内事業を基盤にグローバル化を加速させる。

 2025年6月に TH FOODS(ティーエイチフーズ), INC.(以下、THF)の全株式を取得してTHFを完全子会社化。これにより北米事業を再構築し、THFの看板商品であるグルテンフリークラッカーと日本の技術・ノウハウを融合させた新商品の2本柱で開拓していく方針を固めた。

同11月、これらの方針などを盛り込み2030年度(2031年3月期)までの「中長期戦略2030update」を公表した。

髙木政紀社長
髙木政紀社長

 THF本社で打合せを終えたばかりの髙木政紀社長が7月14日、取材に応じ「本当にワクワクしかない。THFの社員はとても真面目であり、相当先までの計画を組み立てている。THF社員も物凄くワクワクしているのが感じ取れる。ポテンシャルしかなく、早く我々の技術で価値をお伝えしたい」と意欲をのぞかせる。

 THFは1984年、セサミスティック製造販売会社として創設された。1989年、亀田製菓と三菱商事が資本参加し、1994年に亀田製菓の技術支援のもと現在のグルテンフリークラッカーの源流となるうす焼の製造を開始した。

 2010年頃、健康志向の高まりなどにより北米でグルテンフリー市場が勃興。これを追い風にTHFの業績は、コロナ禍など年度によって若干の凸凹がありながらも右肩上がりに売上を拡大していく。

 THFの2025年度実績は、売上高2億6000万米ドル、調整後営業利益2600万米ドルを記録し、2030年度に過去最高の業績達成を見据える

 「15年前にグルテンフリーに火がつきグルテンフリー市場が一気にできたことで、うす焼を中心に売上高を400億円近くに伸ばしてきた実績がある。その実績があるだけで、あとは我々が何を合わせたらいいかが明確になっている」という。

 2020年に亀田製菓の出資比率を50%に引き上げ、昨年6月に追加株式を取得して完全子会社化。これに先立ち同4月にMary’s Gone Crackers, Inc.(MGC)を売却したことで北米の事業ポートフォリオの組み換えを行った。

 「MGCでは価値を見出せていたもののなかなか収益を生み出しにくい構造にあった。一方で、THFは、うす焼を中心にこれだけ伸ばしてきたことから、完全子会社となった今後は、我々の持つ技術やブランド力を最大限活かせられる。グルテンフリークラッカー市場が堅調であるこのタイミングで事業構造を一気に変えることができた。本当に可能性しか見えてこない」と力を込める。

 THFは現在、「CRUNCHMASTER(クランチマスター)」のブランド名でグルテンフリークラッカーをBtoCで展開し、販売金額で北米ベターフォー・ユークラッカー市場の2割弱のシェアを握る。さらにグルテンフリークラッカー市場に絞り込むと断トツのトップシェアを誇る。

 販売網は、北米市場をほぼ網羅。
 今後は、2030年前半の売上高5億米ドル達成に向けて、連続型の成長として「クランチマスター」に磨きをかけつつ非連続型の成長にも挑む。

 「クランチマスター」については粒度や形状、食感を変えることができ、既存売場の面をさらに広げられる。

 今年に入りザジキ味(キュウリ味)やレモンペッパーパルメザン味の新商品が登場するなどフレーバーの展開も強化の構え。

 「亀田製菓グループの味の再現性や調味技術も高いご評価をいただいており、そういうところでも融合できる。MGCとは異なり、米菓の主戦場で価値が共有でき技術も連携できる。非常にいい取り組みがさらにできると思っている」と期待を寄せる。

 一方、非連続型の成長としては、3つ以上の新機軸商品の投入を計画。

 「リフト&シフトという形で、亀田グループ商品を融合して、アジアで仕上げ・味付けしたものを米国でパッキングするといったことを考えている。既にマーケット調査を終え、早期にご紹介できるように取り組んでいる」と説明する。

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