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きな粉に注目 抹茶の代替、インバウンドにも 健康面と安定感が支持

 菓子の原料や飲食・惣菜向けの食材として、きな粉の注目度が高まっている。背景にあるのは、健康志向と原料である大豆の安定感。栄養素が豊富で、動物性原料の代替品として使うことでインバウンド向けにも訴求しやすい。原料価格は上昇基調にあるものの、多くの原材料が高騰する中で比較的安定していると言える。

 菓子のMDホールディングスは新商品、その名も「The きなこ」を発売した。“追いきな粉”ができるほどのきな粉が入り、素材感を打ち出したパッケージで“きな粉好き”にアピールする。原材料はシンプルで、ハラール認証も取得。

 同社は昨今、水産品などを原料にした健康訴求型の商品開発に注力している。こうした中、「大豆由来の豊富な栄養素を含むきな粉に着目した」(開発戦略グループ)。販売後の動きも良好で、近畿地区で50店を有するスーパーでは、半数近い店舗で同商品を含むきな粉の関連品を集めエンド展開を始めた。

 京都できな粉スイーツ専門店「吉祥菓寮」を運営するDAY TO LIFEは、自社の“京挽ききな粉”を使ったショコラ大福や「食べるきなこ」を直営店や駅などで販売している。

抹茶に続く京都の味に
抹茶に続く京都の味に

 京都発の菓子と言えば抹茶フレーバーのものが多いが、最近は原料の高騰が課題となっている。同社は「抹茶一本ではなく、きな粉を京都の新しいフレーバーとして広げ定着させたい」(事業開発本部)と販路の拡大を目指す。

 穀物加工の上万糧食製粉所は、きな粉を使ったメニュー提案に力を入れている。7月に広島市で開かれた食品卸の展示会では「きな粉のカルボナーラ」を調理し試食提供した。「日常的に食べてもらえるようメニューを開発した。卵・乳などの動物性原料を使っていないので、飲食店などにインバウンド向けメニューとして提案したい」と話す。

卵・乳不使用のカルボナーラ
卵・乳不使用のカルボナーラ

 このほか、広島発の「青きな粉」を使った、おむすびや団子を郷土料理として提案。9月にはサッカーイベントに出展し、きな粉かけ放題のソフトクリームやきな粉を使ったチュロスなどを販売し、需要喚起を図った。

 玉三ブランドで白玉粉やきな粉を販売している川光商事は、撥水きな粉を飲食店や惣菜売場向けに提案する。水分をはじくため、時間が経ってもサラサラした状態と見た目を維持するのが特徴だ。「テイクアウトのパフェなどのトッピングに」(大阪営業所)と訴求する。

 最近は、スーパーが惣菜コーナーでおはぎなど和菓子の販売を強化しており、引き合いが増えてきているという。朝作った状態を長時間維持できるという点が評価されている。「健康志向に加え、多くの原料が高騰している中で大豆が比較的安定していることもプラス要因になっている」と話す。

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