10月1日の酒税改正で、ビール類の酒税率がついに完全統一された。減税により店頭価格が引き下げられるビールにとって、市場活性化への最大のチャンス。これを見据えてマーケティングに傾注してきた大手各社では、新時代の到来を告げるイベントを相次ぎ実施した。
「エコノミー価格帯で価格以上の価値を提供し、新たな市場を創造する。手ごろな価格で満足感あるビールを楽しみたいお客様のニーズにしっかりお応えしたい」。
酒税改正直前の9月30日、サントリーのビール・RTD部・奥田秀朗部長が宣言した(「金麦は、ビールへ。」PR発表会で)。
酒税改正を機に、新ジャンルからビールへと生まれ変わったサントリー「金麦」。日々家で飲むのに一番ふさわしいビール類としてブランド育成を図り「デイリービール市場」の創造に挑戦する。
新発売のラガービール「金麦〈豊潤〉」のメッセンジャーには、俳優の竹内涼真さんが初就任。さらに初代メッセンジャーの檀れいさんが「金麦」アンバサダーに就任し、6年ぶりのCMシリーズ出演を果たした。この日は竹野内豊さん、黒木華さん、仲野太賀さんらとともに“ビールの金麦”で乾杯。進化したおいしさを伝えた=写真左上。
同日にはアサヒビールも「アサヒ スーパードライ3.0 酒税改正サンプリング」を全国主要7都市で実施。フルリニューアルした“新・辛口〈生〉”の魅力を伝えた。
東京の有楽町駅前広場では、あいにくの小雨にもかかわらずサンプリングには長蛇の列。松山一雄社長が自らスーパードライの缶を来場者に手渡した=写真右。
松山社長は「酒税改正で(発泡酒との)価格差が縮小することで、本来のおいしさやブランド価値で勝負するという分かりやすい構図になるのではないか。普段あまりビールに接点のない方にも、ちょっと一回飲んでみようか、と思っていただけるような空気感を作っていきたい」と語っていた。
そして1日には「キリン一番搾り生ビール」新CMの出演陣が登場する発表会が開催された。堤真一さん、賀来賢人さん、小芝風花さんのレギュラー陣に、ビールCM初出演の有村架純さんも加わり、リニューアルで新しくなったおいしさをアピールした=写真左下。
7月から開始した「一番搾りACTION」では、一次産業が気候変動などの課題に直面するなか、「新しいおいしさづくり」に取り組む各地の生産者を支援。9月末時点で約3500万円の寄付金が寄せられている。
このブランドアクションを知ることで購入意向が高まることも確認できたといい、「一番搾り」の年間販売目標を15万㌜上積みした2425万㌜に上方修正した。
「酒税改正を迎え、ビールの新しい時代が始まる。お客様の価値観も変わるなか、新たなおいしさや楽しみ方でビールの可能性を広げる。新しい時代の価値を創造し、ビールを未来につないでいく。ご期待いただきたい」(キリンビール執行役員・マーケティング部長 今村恵三氏)。
