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三井物産流通グループ 統合3年目、新中期計画が始動 領域拡大、提供価値を最大化

 三井物産流通グループ(以下、MRG)は統合後初となる新中期経営計画を策定、今年度からスタートさせた。卸の枠組みを超え、取引先とともに差別化・コスト競争力強化・持続可能性向上を担うパートナーを目指し、重点施策として「領域拡大」「既存事業の改革」「提供価値の最大化」を推進する。最終29年3月期の定量目標は、売上高1兆4243億円(25年度比10%増)、経常利益117億円(同43%増)。

 6日に都内ホテルで開催した「三井食品会」で柴田幸介社長が前期業績と新中期計画の概要を報告した。

 三井物産流通グループの前期(25年度)業績は売上高1兆2943億円(前年比2%増)、経常利益82億円(同42%増)の増収増益で着地。経常利益は統合前の事業会社4社の単純合計額(64億円)を大きく上回り、「MRG発足から2年が経過し、事業基盤の確立が進んできた」(柴田社長)と手応えを示した。

 統合3年目を迎える今期は「進化・変革」の年と位置付け、グループ初となる中期経営計画がスタート。柴田社長は「外部環境が大きく変化する中、お客様の課題にともに向き合い、新たな価値を提供するパートナーとして成長を目指す」と意気込みを示した。

 新中期経営計画の重点施策では「領域拡大」「既存事業の改革」「提供価値の最大化」を3本柱に設定。基幹システムなど情報基盤整備、人的資本強化・SDGsなどの取り組みをベースに、卸売事業の枠を超えた領域拡大と基盤事業の改革を進め、取引先や社会の課題を解決する提供価値の最大化を目指す。

 「領域拡大」では、得意先PBや留め型など商品開発を強化。「NB商品の拡販は当然だが、当社の独自機能であるパッケージングや原材料調達から企画・物流管理などワンストップのソリューションを提供し、お客様の商品開発を支援する」(柴田社長)。三井物産グループのドットミーと連携した若者向け・ウエルネス志向の商品開発やブランディング、自社オリジナル商品も強化する。

 量販・ドラッグ、CVS向けのコンシューマープロダクトユニットでは従来の全国6支社に加え、「総合事業本部」を新設。MRGおよび三井物産グループの総合力を生かし、商品開発や売場提案、物流などキーアカウントとの取り組みを深める。

 業務用領域では、中食・外食業界が抱える人手不足や物流・調達など構造的な課題に対し、新たな価値提供を推進。資本業務提携先で仕込み代行業務を展開するシコメルフードテックとの取り組みも広げる。MRGの原材料調達・需給予測・在庫管理・物流機能を活用し、メーカーの需給管理業務代行やロス削減を支援する。

 そのほか、サプライチェーンの最適化や物流課題の解決に向けた取り組みも強化。組織体制では、業務用食材などを統括するフードマテリアルユニットに属していたパッケージング部門を社長直轄のユニットに再編成したほか、AI・DX戦略を担う情報戦略本部を新設。中東情勢への対応やAI活用など、スピード感を持って成果を発揮する組織体制で、グループの成長を加速させる。

 なお、仕入れ先メーカー298社で組織する「三井食品会」は今年度から「三井食品メーカー会」(会長:山口聡カゴメ会長)に名称を変更。三井物産の古谷卓志専務執行役員、浅海直治執行役員流通事業本部長があいさつし、「MRGはウエルネスエコシステム領域(生活産業)の中核会社であり、力強く成長を支援する」と語った。

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