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菓子「数量減を価格で補う構造が鮮明に」 きめ細かな価格設定が今後一層重要 菓子卸最大手・山星屋の猪忠孝社長が見解

 5月20日、第69回ARISTA山星屋プロス会(プロス会)で猪忠孝社長は、直近の菓子市場について、全日本菓子協会や外部データを引き「数量のマイナスを価格で補うという構造が一層鮮明になっている」と述べ、きめ細かな価格設定が今後一層重要になるとの見方を示す。

 数量を大きく落としたカテゴリとしては、チョコレートとスナックを挙げ「いずれも原材料価格の急騰や原料不足に伴う販促抑制が主因」と分析する。

猪忠孝社長
猪忠孝社長

 チョコレート、スナックともに生産金額は堅調に推移しているものの「この数量の落ち込みを鑑みると、現行の価格水準が消費者に新たな常態価格として定着し、真に需要されるまでにはなお一定の時間が要する可能性がある」とみている。

 消費者の価格感度は絶対水準ではなく相対評価で決まる側面が強いことにも触れ「(菓子に対する価格感度は)おにぎり、惣菜、果物といった代替的・補完的カテゴリの価格水準との比較の中で形成される」と指摘する。

 重要視するきめ細かな価格設定については「あらゆる産業において企業の競争力、収益性、持続可能性を左右する最重要ファクターとなっており、企業経営の中核課題として現在ほど高い優先順位を占めている時代はないと考えている」と語る。

 同社は第73期・前期(2026年3月期)、売上高が前年比5%増の3767億円、営業利益が7%増の52億8000万円を記録し4期連続の増収増益を達成した。

 第10次中計最終年度の2027年度(75期)に計画する売上高4200億円、営業利益60億円の実現に向けて、取引先との関係強化に加えて、エクスクルーシブ商品(留め型商品)とオリジナル商品(モントワール商品)の強化や生産性の向上に取り組む。

 人材戦略としては、菓子の新たな価値を創造・提供すべく高みを目指し自ら考え行動できる菓子プロフェッショナル人材の育成に取り組む。

 今期マーケティング活動は引き続き菓子メーカー担当者と議論を重ねて、店頭回転と売上高を増加させるべく、菓子のタッチポイント拡大・菓子の買上点数アップ・情報発信とファン育成の3つの柱に取り組む。

 タッチポイント拡大策としては菓子以外の食材と菓子を連動させる部門横断企画を計画。

 買上点数アップ策は、朝食需要・子どもへの買い与え・おつまみ・眠気覚ましの4つを切り口にしたカテゴリ横断のバンドル販売のほか、食べ合わせや発見のあるバンドル販売を提案してい く。

 情報発信とファン育成では、菓子以外の他部門バイヤーによる菓子の試食・評価企画やアレンジレシピ企画、酒と菓子のベアリング企画を計画している。

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