ハウスウェルネスフーズは、好調に推移する「C1000ビタミンオレンジ」で「C1000」ブランドの新境地を開拓している。
新境地は、おいしさとビタミンC補給を組み合わせた訴求となる。昨年2月中旬に実施したブランドの大刷新によって、中身・パッケージの嗜好性を強化したことが「ビタミンレモン」の販売を押し上げた。
2025年4-12月の「ビタミンオレンジ」の売上高は前年同期比1.5倍を記録しブランドの成長に貢献。ブランド全体の売上高も今期、プラスでの着地を見込む。
来期(3月期)に向けて「ビタミンオレンジ」で得られた手応えを受け、「ビタミンアップル」を3月9日に新発売して勢いを加速させる。
「ビタミンオレンジ」の一番の好調要因は、果物(オレンジ)のシズルを前面に押し出したパッケージデザインにある。

1月30日、取材に応じた山岡潤製品企画開発部第一グループマネージャーは「通常、おいしさを押し出し過ぎると機能感のイメージが損なわれがちだが、ビタミンC飲料の場合、果物そのものにビタミンCがたくさん含まれているというイメージをお客様が持たれているようで、おいしさとビタミンC入りで身体によいという2つのイメージが両立できている」と説明する。
果物シズルのポイントは、果物から滴り落ちるように描かれた朝露(あさつゆ)にある。
「朝露(あさつゆ)がついた収穫前の果物をイメージした打ち出しが功を奏した」とみている。
機能訴求のパッケージの商品が大勢を占めるコンビニなどの栄養ドリンク棚で、オレンジと嗜好性に寄ったパッケージで異彩を放った点も好調要因に挙げる。
「競合品を含めた栄養ドリンク棚の既存ユーザーが、他にはない商品ということでプラス1品として買い回っていただいている」と推測する。
嗜好性の訴求を強化したことで、栄養ドリンク棚以外からもユーザーを獲得している可能性がある。
「単純に果物としての好意度に間口の広さを感じる。おいしいものを飲みたいという選択肢が最初にあり、次に、どうせ飲むなら身体に良いものを飲もうという流れで飲んで下さっていると思っている」と語る。
飲みやすくした中身も好評を博している。
「一度あたりの飲み応えを意識した味づくりから、全体的にすっきりさせて何度飲んでも飲み飽きない味づくりにしたことが上手くいった。甘さのある味わいよりもすっきりした味わいのほうがビタミン摂取ニーズとの相性もよさそうだ」との見方を示す。
「ビタミンオレンジ」と同じ発想で開発された新商品「ビタミンアップル」は、柑橘フレーバー以外の選択肢として新規ユーザー獲得や既存ユーザーの買い回り促進の役割を担う。
「ビタミンアップル」の中身設計については「ビタミンCには多少なりとも酸味イメージが持たれるようだが、ビタミンCの摂取を起点とした味づくりではなく、果汁飲料そのものの味わいに重きを置いた味づくりを心がけた。酸味をしっかりマスキングして、おいしく飲みやすく仕立てた」と述べる。
ブランド全体のコミュニケーション施策としては、より若年層にフォーカスした企画を予定する。
「今期、10代後半から30代をターゲットにWEB広告の出稿やインフルエンサーを起用した発信を行ったが、来期はターゲットを少し絞って10代後半から20代前半をコアターゲットと定めてブランドを育成していく」と意欲をのぞかせる。
今期に手応えが得られた施策としては湯上りでの訴求を挙げる。
昨年12月、銭湯施設「松本湯」(東京都中野区)で3日間開催した湯上りのシーンに着目したサンプリングでは「開催期間中、SNSでの発話が増えた」との手応えを得る。
既存商品では、「ビタミンオレンジ」に次いで「ビタミンレモンコラーゲン&ヒアルロン酸」の販売が上向いた。
この動きについては「コラーゲン訴求が下火になり、コラーゲン飲料市場がダウントレンドにある中、デザインを刷新したことでコラーゲンを必要とするお客様の購買心理に応えることができた」と分析する。
「C1000」ブランドは昨年、約35年前のブランド誕生以来の初となる大がかりなリニューアルに踏み切り、看板商品の「ビタミンレモン」と「ビタミンゼリーレモン」にレモンピールエキスを加えて嗜好性を強めたことで、「ビタミンレモン」は前年を上回って推移している。
課題は、クエン酸入り商品。機能性表示食品「ビタミンレモンクエン酸」は昨年、パッケージを刷新したものの、目新しさの打ち出しに欠け足踏みした。
昨年新発売した「ビタミンレモンゼロシュガー」についても価値伝達に課題を残しつつも継続の構え。「潜在能力はあり長い目で育成していく」と力を込める。



